学ランを着た応援のプロ。全京産生に声援を送り続ける、
全学応援団リーダー部の活動に迫る!

リーダー部が率いる全学応援団の2018年12月の演舞。後ろにはチアリーダー部。

全学応援団とは本学創立当初(1965年)から存在する歴史ある団体です。全学応援団リーダー部(以下、リーダー部)、全学応援団吹奏楽部(以下、吹奏楽部)、全学応援団チアリーダー部(以下、チアリーダー部)の3つの部で構成されており、それぞれの強みや個性が合わさった演舞は見る人に大きなインパクトを与えることは間違いありません。
現在3年次生の私は、2018年の入学式で、全学応援団のパフォーマンスに大変感動しました。そんな全学応援団を率いるリーダー部に注目して紹介します。リーダー部のパフォーマンスの素晴らしさを入学式のなかった今年の1年次生に伝えたい!いつもみんなを全力で応援してくれるリーダー部を、学生広報スタッフから応援し返したい! そんな思いで取材をしてきました。
※この記事は8月下旬にオンラインで取材したものです。

全学応援団団長の納優紀(おさめ・ゆき)さん。
リーダー部部長の喜多芽衣(きた・めい)さん。

知られざるリーダー部の4つの役割。花形はチーフだ!

チーフとして活躍する納さん。学ランを着た姿はビシッと決まっている。

——リーダー部はどのような活動をしていますか?

【喜多さん】基本的には、学ランを着用して、部活動の応援を行っています。リーダー部には「チーフ」「サブ」「団鼓」「団旗」の4つの役割があります。
チーフはリーダー部、吹奏楽部、チアリーダー部の3つの部をまとめて、指揮する役割を担います。チーフは、リーダー部の花形ですね。
サブはとにかく声を出す。応援歌などを歌う際には全力で声を出します。サブは、応援の基本なので新入部員はまずサブとして経験を積みます。
団鼓は応援「団」の太「鼓」という意味です。応援の最中に団鼓を叩くことで、リズム(音)を作る役割を担います。また、団の迫力を出すものでもあります。
団旗は応援団の旗を持って、存在感を示す役割があります。
選手たちが一番頑張っているというのは私たちも承知しているので、リーダー部のできることは目の前にいる選手たちのことを全力で応援する、ということを意識しています。

【納さん】ちなみに、応援での役割とは別に、団や部の役職もあります。私の役職は全学応援団団長で、全学応援団に所属する3つの部をまとめあげています。喜多はその中のリーダー部の部長です。

——なるほど。おふたりは全学応援団全体を率いる団長さんと、リーダー部を率いる部長さんなんですね。それにしても、応援には、いろんな役割があるんですね。

【喜多さん】そうですね。基本的にはサブで経験を積んだ新入部員に、2年次生になってからどの役割を担いたいかを聞いていきます。

見る者を感動させる、入学式でのパフォーマンス。

納さんによる演舞の様子。

——入学式での演舞の内容は毎年同じなんですか? それとも変わりますか? 僕は2018年に入学したのですが、拝見してとても感動しました!

【納さん】ありがとうございます。私も、先輩たちのパフォーマンスは印象的でした。
入学式の演舞は、変わらない部分と変えている部分があります。変わらない部分は「エール」と呼んでいます。団長が指揮をとって、新入生の今後の健闘を祈って「エール」を送るのが毎年の恒例です。
その一方で、毎年変えている部分は音楽ですね。今年も入学式に向けて準備を進めていました。応援団らしい応援歌を数曲と演舞するパフォーマンスの曲も今年ならではのものを考えていたんですが、披露できずに残念です。入学式は、私たちリーダー部にとって気合いの入るイベントです。

——今年は入学式が中止になってしまいましたからね。応援歌は何種類あるんですか?

【喜多さん】今は5種類、「第一応援歌」「第二応援歌」「第三応援歌」、「神山の空に」と「学生歌」があります。入学式では「第二応援歌」にメドレー(「ポパイのテーマ」 、別名「アイム・ポパイ・ザ・セイラー・マン」)を続けて、パフォーマンスする形が多いですね。応援歌は、「これが京都産業大学の応援歌や!」と聞いた学生に思ってもらえるような、伝統的な曲です。

応援歌や学生歌はこちらで聞くことができます。

普段の練習と、年間スケジュール。リーダー部は忙しい!

——普段はどのくらいの頻度で、どういった練習をしているんですか?

【喜多さん】練習は基本的には、週4回行っています。月水木は2時間、土は4時間ほど練習しています。走り込みや筋トレの他に個人練習や応援歌を歌います。あと、団旗の担当者は団旗の組み立ての練習もあります。

——週4回とは、けっこうハードですね。旗を組み立てるのも練習なんですか?

【喜多さん】はい。大きいので、そのまま持ち歩くわけにはいきませんから。団旗の種類は、大中小の3種類があります。大団旗は8メートルもあるので、速く丁寧に組み立てる練習が不可欠なんです。ちなみに、中団旗は6メートル、小団旗は4メートルあります

中団旗を掲げている写真。すごい大きさ……!

——団旗の大きさは想像以上でした。団旗は一人で持つんですか?

【喜多さん】はい。ベルトで支える形で基本的に一人で持ちますね。重いので簡単ではありません。団旗・団鼓・チーフはリーダー部の役割であり、一年中練習をしています。
3つの部が集まっての全体練習もあります。卒業式と入学式などで、3つの部がコラボするときは2ヶ月前くらいから集まって練習をします。

——なるほど、普段の練習のイメージが少しずつ湧いてきました。それでは、年間のスケジュールを教えてください。

【納さん】4月スタートで例年の状況を説明しましょう。まず4月上旬に入学式とオリエンテーションで、新入生に演舞を披露します。
4月後半から毎週末、硬式野球部の応援が始まります。春季リーグ戦は6大学で2試合総当たり戦なので10試合以上になり、約2ヶ月続きます。その合間にスケジュールが合えば、アメリカンフットボール部の応援にいきます。6月末には全日本大学駅伝の関西予選会もあります。7月には「お疲れサマー」と呼ばれる全京産生を応援するイベントがあり、ピロティで演舞をします。そこから夏休みです。
9月後半からは硬式野球部とアメリカンフットボール部の秋季大会の応援が始まります。そして10月は駅伝シーズン到来です。大きな大会が3つあるのですが、なかでも全日本大学女子駅伝の開催地は仙台。団旗などを持って、バスで10時間以上かけて移動し応援しています。
11月は、ご存じの通り神山祭があります。そして、12月には全学応援団主催の「乱舞祭」を神山ホールで行います。年が明けて2月中旬に京都マラソン。そして3月に卒業式。これが1年間のスケジュールです。

——そんなにスケジュールが入っているんですね! 想像以上に忙しいことがわかりました。

【納さん】本当に忙しいです(笑)。先ほどお伝えしたのは年間で決まっているイベントですが、それ以外に京都産業大学の同窓会に呼んでいただいて、演舞することもあります。

——そういったつながりもあるとは知りませんでした。ちなみに夏でも学ランを着て応援するんですか?

【喜多さん】練習では着ませんが、本番は学ランを着て応援します。暑いけど、慣れますね(笑)。

全力を出して応援できる魅力がある。それがリーダー部。

——なぜリーダー部に入ろうと思ったんですか?

【納さん】入学式での演舞を見て入部しようと思いました。リーダー部に入って感じたのが、「この部活は人をまっすぐ応援している」という点です。そういう愚直さに惹かれたし、自分の性格に合っていると思って、今まで続けてこられました。応援の魅力はそこにあると思います。

【喜多さん】私も入学式で演舞を見て「すごいな」と思って入部しました。何も考えずに入ったので、学ランを着るなんて思っていなかったです(笑)。

——どんなときに、やりがいや楽しさを感じますか?

【納さん】リーダー部の「人を応援するまっすぐさ」が好きです。見ている方や選手の反応にやりがいを感じます。自分のなかで、応援を通じて社会的な居場所を見出せたように感じます。

【喜多さん】応援って、みなさんが思っているよりも楽しいんですよ。よく「しんどくないですか? 辛くないですか?」と聞かれるんですけど、入部してからずっと応援が楽しいのでやめようと思ったことは一度もありません。応援に行って喜んでいただいたときにやりがいを感じますし、勝利した試合後にみんなでご飯を食べに行く事も楽しい時間です。

——リーダー部は、大学から始める人が多いですか?

【納さん】高校のときに応援をしていた人は、ほぼいません。高校の時、私のような帰宅部だった部員もいれば、部活動で運動をしていた部員もいますね。

——それでは最後に、部員獲得に向けて新入生や在学生にメッセージをお願いします。

【納さん】応援団と聞くと、男性が多いイメージがあるかもしれませんが、今は女子のほうが多いんです。応援団は伝統的に積み重ねてきたものがありつつも、現代に合った形に変えている部分もあります。男女関係なく活躍できる点が魅力です。

【喜多さん】リーダー部は全力を出せる場所なので、「今までなにも頑張ったことがない」という人であっても、全力でやらないといけない環境に置かれると思います。人のためになる、ならない以前に、何か頑張れるとがあるのは素敵なこと。一つの選択肢として、全学応援団で学生生活を過ごすのは、すごくよいと思います。


今回の取材を通じて、誰かのために応援するのは素晴らしいことだ、とあらためて思いました。これだけの多忙なスケジュールのなかで、運動部をはじめさまざまな人たちを励まして支えてくれる「応援」の力を感じましたし、その背後にある鍛錬を知って納得しました。
応援された人はより頑張ることができるし、この応援の力が、今の時代の社会に本当に必要ではないかと感じました。こういったエールをより多くの人が受けることで、社会の空気が変わっていけばいいな、と思います。

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