学内で自由にモノづくり!14号館1階にある『ファブスペース』とは一体何なのか?!

今回取材に応じてくださった情報理工学部事務職員の高見知里さん(左)と、学生広報スタッフ瀬戸(右)。真ん中にあるのが3Dプリンタ。

14号館(情報理工学部/コンピュータ理工学部)の1階にあるファブスペース。他学部の学生にとっては、なかなか馴染みのない施設なのではないでしょうか。そこで今回は、謎に包まれたファブスペースを取材!ファブスペースとは一体何なのか、どんな設備があるのかなどについて、情報理工学部事務職員の高見知里さんにお話をお聞きしました。

※この記事は2月に取材したものです。
※2021年3月30日時点、新型コロナウイルス感染症の感染防止対策として、ファブスペースの利用には制限が設けられています。最新情報は、ファブスペースのHPを確認してください。

——ファブスペースが誕生した経緯を教えてください。また、現在はどのような目的で使用されていますか?
ファブスペースは3Dプリンタをはじめ、最新のデジタル工作機器が取り揃えられている施設です。京都産業大学の学生の皆さんが、デジタル工作機器を使った学修や研究などが『日常的に』行えることを目的に作られたスペースです。
2018年4月に開室して以来、モノづくりの場として活用されています。現在は情報理工学部の授業「デジタルファブリケーション」の課題製作や卒業研究の実験装置を作るために利用されることが多いですね。
コロナ禍以前は、課外活動や、神山祭での展示物作りなど、私用目的で利用されることもありました。他には、有志の学生とファブスペース担当の教職員が協力し合ってモノづくりをするプロジェクトや、高大連携のワークショップなども行われています。

——情報理工学部でよく利用されているんですね。他学部の学生は使えないのでしょうか?
いえいえ!学部を問わず「ファブスペース利用講習会」を受ければ利用できますよ。講習会では利用方法や設備について説明しています。その講習会を受けた後は、利用したい機器ごとに使い方を学ぶ講習会を受けてもらっています。
【上写真】講習会を受講したことを証明する受講カード。講習を受けた機器ごとに、「>」のマークをスタンプカードのように集めていく。台紙となる薄い木のプレートを切る作業もレーザーカッターを使って自ら行い、「>」のマークもそれぞれのデジタル工作機器を使って作る。

——オープンな施設なのですね、知りませんでした。利用料金はかかりますか?
利用料金は発生しません。材料は自分で持ち込んでもらうか、ファブスペースにある材料を使います。もしファブスペースの材料を使った場合は、使った分だけ費用がかかります。

——設備がいろいろ並んでいますが、どんな機材があるんでしょうか。
3Dプリンタ、3Dミリングマシン、レーザーカッター、UVプリンタ、カッティングマシン、デジタル刺繍ミシンがあります。メーカー違いで揃えているものを数えると9種類ですね。

▼3Dプリンタで制作している様子

他にも、はんだごてやトンカチなどハンドツールも色々と揃えています。

ハンドツールや作品が壁に飾ってある。中央にある『RE:DIRECTION』の文字は、ファブスペースの愛称。
——気軽にいろいろ試せそうですね!ところで、むすびわざグッズの一つである受験生応援グッズ『コノジ』は、ファブスペースで作られたと聞きました。『コノジ』とはなんですか?そして、どのように作られているのでしょうか?
(むすびわざグッズ…京都産業大学の学生が企画立案から開発、販売まで行うキャンパスグッズのこと)
コノジは京都産業大学並楽館1階「Campus shop M's style」または京都産業大学むすびわざグッズオンラインサイトで購入可能

コノジは、その名の通り「コ」の形をした勉強時に役立つアイテムで、情報理工学部の学生が開発しました。参考書など、本の開きたいページに差し込むことで、開いたまま固定することができる優れものなんですよ。さらに、左側の赤い部分は単語帳の赤文字やオレンジで書いた文字を消す赤シートとして、上の部分を波線定規として使うことが可能です。
コノジの製作には、レーザーカッターとUVプリンタを使用しています。最初にレーザーカッターでアクリル板からコノジの形に切り出し、次にUVプリンタでロゴや赤いグラフィック部分を印刷して完成です。

▼レーザーカッターを使って「コノジ」を制作している様子 (14号館施設ツアーより)

——コロナ禍の影響で、制限されることも多いかと思いますが、そんな中で工夫していることがあれば教えてください。
実は現在、人数が多い定期講習会は行っていないんです。機器の操作方法を伝える時はどうしても距離が近くなって、密になってしまうので…。そこで、最近は補助スタッフの学生と一緒に、講習会用の使い方動画を制作し始めました。まだ制作途中ですが、今後活用していきたいです。
京都産業大学の学生にファブスペースを知ってもらい、実際に使ってもらいたいと話す高見さん。

——ファブスペースの今後の展望と、学生に向けてのメッセージをお願いします。
京都産業大学は文系・理系の10学部が1つのキャンパスに集まっているので、ファブスペースも学部を問わず学生に活用される場所になって欲しいです。そのために、ファブスペースの学生スタッフと一緒に使用しやすい環境を整えていきたいと思います。
ファブスペースには、自由にモノづくりができる設備が整っています。まずは見学に来てみたり、講習を受けてみたりして、「どのようなことができるのか」ということを知ってほしいですね。ファブスペースにある設備や使い方などを知ることで、物がどのように作られているのか考えるきっかけになり、見方が変わると思います。現在は、授業や研究目的の使用に限っての開放になっていますが、利用制限がなくなったら、ぜひ気軽に見学などに来てくださいね!

——ありがとうございました!


ファブスペースは学内にあるため気軽に立ち寄りやすく、6種類ものデジタル工作機器を使って高度なモノづくりができる魅力的な場所です。取材を通して、文系学部の学生でも講習会さえ受ければ誰でも利用できると聞き、身近に感じることができました。そして、実際に学生が開発したグッズがこの場所で生まれていることに驚き、感動しました!
現在は、研究や授業のみの使用に限られていますが、今後は使い方動画を活用しながら、段階的に講習会も開かれる予定です。私もいつか講習を受けて、実際に設備に触れてみたいと思いました。
最新情報は、ファブスペースのHPにてチェックしてみてください!

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