2025.02.13
キャンパスライフフェリー「さんふらわあ」の魅力発信!実践的なマーケティングに挑戦する経営学部・上元ゼミにインタビュー

本学経営学部の上元ゼミでは「ガストロノミーとツーリズム」をテーマに、マーケティングを学んでいます。国内最大規模のフェリー航路網 を有する、株式会社商船三井さんふらわあ(以下、商船三井さんふらわあ)と連携し、フェリーの マーケティング施策に取り組む、経営学部 上元 亘(うえもと・わたる)准教授と、上元ゼミの経営学部2年次 山児 幹太(やまに・かんた)さんに、ゼミ活動や今回のプロジェクトについて聞きました。
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上元ゼミの活動や特徴を教えてください。
山児 上元ゼミは少人数のチームに分かれ、企業や自治体さんとのプロジェクトに取り組み、実践的なマーケティングを学べるところが魅力です。現在、ゼミ全体では1学年約20人の学生が所属。山児さんが活動している2年次生は、4つのプロジェクトに携わっています。京都の農家と連携して放置竹林問題の解決を目指すプロジェクト、和歌山大学と連携して実施している和歌山県熊野三山エリアの観光事業、岡山県の食品メーカーや百貨店との新商品企画などがあり、私のチームでは『商船三井さんふらわあ』さんの、特に神戸-大分航路に関するマーケティング施策に携わっています。企業の方から、組織の目標や課題を聞いて、その課題を解決するアイデアを一緒に考えられる機会にワクワクしました。
上元 近年の消費トレンドは、旅行やグルメなど「体験」を重視する傾向にあり、商品の背景にある文化やストーリーを汲み取って、新たな価値を生み出す力が求められています。ゼミでは、企業や自治体とのコラボレーションで実践的なマーケティングに取り組み、自分たちで主体的に企画を考え、形にしていく力を身に付けます。
上元 近年の消費トレンドは、旅行やグルメなど「体験」を重視する傾向にあり、商品の背景にある文化やストーリーを汲み取って、新たな価値を生み出す力が求められています。ゼミでは、企業や自治体とのコラボレーションで実践的なマーケティングに取り組み、自分たちで主体的に企画を考え、形にしていく力を身に付けます。

さんふらわあチームはどんなプロジェクトに取り組んでいますか?
山児 「認知度向上などの、18〜25歳に向けたマーケティング」を提案するため、チームメンバー10人でディスカッションを重ねました。学生にも分かりやすいポスターの作成や、若者に乗ってもらいやすくするための取り組み 、船内での購買を増やす施策、SNSでの発信強化などさまざまな提案をし、企業の方から意見をもらいながら多くのことを学びました。
上元 『商船三井さんふらわあ』さんとのプロジェクトがスタートしたきっかけは、2023年に大阪で開催された「ツーリズムEXPOジャパン2023」で、『商船三井さんふらわあ』の社員の方にお会いしたことです。フェリーは車や飛行機などに比べて、価格や時間の有効活用、設備の面でメリットがあります。環境負荷が少なくサステナビリティの観点からも注目されていますが、近年、フェリー乗船客に占める若者の比率が下がっているそうです。そこで、本学の学生との連携を通じて、若者の利用者を増やそうと協議を重ねてきました。
上元 『商船三井さんふらわあ』さんとのプロジェクトがスタートしたきっかけは、2023年に大阪で開催された「ツーリズムEXPOジャパン2023」で、『商船三井さんふらわあ』の社員の方にお会いしたことです。フェリーは車や飛行機などに比べて、価格や時間の有効活用、設備の面でメリットがあります。環境負荷が少なくサステナビリティの観点からも注目されていますが、近年、フェリー乗船客に占める若者の比率が下がっているそうです。そこで、本学の学生との連携を通じて、若者の利用者を増やそうと協議を重ねてきました。
2024年6月、実際に乗船してサービスの強みや特徴を学んだそうですね。船内はいかがでしたか?
山児 「びっくりした」というのが率直な感想です。神戸-大分航路のフェリーは新幹線より安く行き来できるのに、船内は快適に寝泊まりや飲食ができる環境が整っていて、早朝に到着後すぐに旅先で活動できます。
船に乗る前は、新造船が就航して連日好評を博している大阪~別府航路からの移行を目的とした戦略を思い浮かべていましたが、これまで知らなかったフェリーの魅力を体感し、「この素晴らしさを同世代に伝えることで、神戸-大分航路の乗客数を増やすことができるのでは?」と感じました。そこで、大阪だけではなく若年層全体をターゲットに、フェリーの魅力を知ってもらう戦略に変更しました。
船に乗る前は、新造船が就航して連日好評を博している大阪~別府航路からの移行を目的とした戦略を思い浮かべていましたが、これまで知らなかったフェリーの魅力を体感し、「この素晴らしさを同世代に伝えることで、神戸-大分航路の乗客数を増やすことができるのでは?」と感じました。そこで、大阪だけではなく若年層全体をターゲットに、フェリーの魅力を知ってもらう戦略に変更しました。

上元 『さんふらわあ』の航路は貨物輸送よりも旅客輸送がメインであった歴史が長く、他社に比べかなり旅客サービスが充実していると思います。
施策立案のために、これまでどんな活動をしてきましたか?
山児 とにかくたくさんのディスカッションを重ねてきました。チームの人数は10人。「18〜25歳に“刺さる”サービス」を提案するため、夏休みまでは全員で、夏休み以降はポスター制作とイベント開催の2グループに分かれて取り組みました。その結果、学生にも分かりやすい案内の作成や、若者向けの価格設定、船内での購買を増やす施策、SNSでの発信強化などさまざまな提案をし 、企業の方から意見をもらいながら、多くのことを学びました。
特に難しかったことや学んだことはありますか?
山児 同世代の若者にアンケートを取ろうと提案したところ、上元先生に「アンケートだけでは不十分」と返されたのが印象的でした。
アンケートに加えて大切なのは、他社や他の交通手段との比較、到着地の大分での平均宿泊料金など、多様なデータを調査・分析することだと学びました。また、ビジネスメールの書き方など社会人としての基礎を学べたことも良かったです。
上元 マーケティングの中でも、サービスの価値を向上させ、顧客満足度を高めて競争力をつける「サービス・マーケティング」といった専門分野は、経営学部3年次で学びます。今後、山児さんたちもサービスに関するマーケティングの専門知識を学び、それら生かしてより良い施策を考えてくれることを期待しています。
上元 マーケティングの中でも、サービスの価値を向上させ、顧客満足度を高めて競争力をつける「サービス・マーケティング」といった専門分野は、経営学部3年次で学びます。今後、山児さんたちもサービスに関するマーケティングの専門知識を学び、それら生かしてより良い施策を考えてくれることを期待しています。

今後の展望を教えてください。
山児 今後、アイデアを形にしていく段階に入ります。これまでメンバー全員がマーケティングの実践に携われるように工夫してきました。引き続きチームで協力しながら乗客数増に貢献できるように頑張ります。
上元 来年度からは、大阪-韓国航路をもつ企業「サンスターライン」と連携する予定です。今回の『さんふらわあ』とのプロジェクトをきっかけに連携を開始することになりました。山児くんたちの後輩が挑戦します。
山児 僕たちの「さんふらわあプロジェクト」は、先輩たちがビジネスコンテストで優勝した実績もあってスタートしました。今度は、僕たちが後輩につなぐ番です。より良いマーケティング施策を手がけ、良い循環をつくっていきたいです!
また今後、『さんふらわあ』さんと連携して僕たちの施策を実現していく予定です。数カ月以内を目標に、僕たちが考えたアイデアを実現させるべく取り組んでいますので、 今後も僕たち上元ゼミ7期生のインスタグラムアカウントや、『さんふらわあ』さんのWebサイトをチェックしてください!
上元 来年度からは、大阪-韓国航路をもつ企業「サンスターライン」と連携する予定です。今回の『さんふらわあ』とのプロジェクトをきっかけに連携を開始することになりました。山児くんたちの後輩が挑戦します。
山児 僕たちの「さんふらわあプロジェクト」は、先輩たちがビジネスコンテストで優勝した実績もあってスタートしました。今度は、僕たちが後輩につなぐ番です。より良いマーケティング施策を手がけ、良い循環をつくっていきたいです!
また今後、『さんふらわあ』さんと連携して僕たちの施策を実現していく予定です。数カ月以内を目標に、僕たちが考えたアイデアを実現させるべく取り組んでいますので、 今後も僕たち上元ゼミ7期生のインスタグラムアカウントや、『さんふらわあ』さんのWebサイトをチェックしてください!
上元ゼミのこれからの活動はここからチェック!
上元ゼミの皆さんが、活き活きと話されているのがとても印象的でした。取材をするまで『さんふらわあ』のことを知らなかったのですが、乗ってみたくなりました。今後、上元ゼミと『さんふらわあ』の本格的な協働が楽しみです!