2026.07.28

【綾部市学校魅力向上事業】~3回目取組事業は東八田小学校で「ミツバチ」を学ぶ!生命科学部 高橋准教授が身近な生き物の神秘と自然のつながりを伝える~

7月16日(木)、綾部市教育委員会との連携協定に基づく第3回目の連携事業として、綾部市立東八田小学校にて「ミツバチの学習」が実施されました。
今回は本学生命科学部 先端生命科学科の准教授であり、生態系サービス研究センター長を務める高橋純一准教授と研究室の大学院生・学部生が講師として登壇。児童30名(小学1~3年生の部:12名、小学生4~6年生の部:18名)が参加し、講義や五感を使った体験、本格的な観察実験を通して、身近な生き物の知恵と東八田の豊かな自然に触れました。

講義:見え方の違いや巣の構造にびっくり!ミツバチの知恵を学ぶ

講義では、まずニホンミツバチ(在来種)とセイヨウミツバチ(外来種)の身体の色の違いや、羽の模様(翅脈)による見分け方をクイズ形式で楽しく学びました。また、「人間の目」と「ミツバチの目」では花の見え方が異なり、ミツバチは花が発するサイン(蜜標)を目印にして蜜を集めているという事実に、児童たちは深い興味を示していました。
さらに、実際にセイヨウミツバチの巣を手に取って観察した場面では、美しい六角形(ハニカム構造)で作られているだけでなく、「蜜が垂れ落ちないように巣穴の角度が9〜14度上向きに傾斜している」という精密な仕組みを知り、ミツバチの建築能力の高さに歓声が上がりました。

ニホンミツバチとセイヨウミツバチの違いや「見え方」の秘密を学ぶ様子
ミツバチの巣の形についての問いかけや疑問に答える様子

体験・実験:絶品ハチミツの試飲と、顕微鏡を使った花粉の分離

児童たちが大いに盛り上がったのが、本物の「生ハチミツ」の試飲体験です。ミツバチが蜜を十分に熟成させた証である「巣穴の蓋(蜜蓋)」に注目し、蓋がされた場所(完成したハチミツ)と蓋のない場所(未完成の花の蜜)で味が異なることを教わり食べ比べを行うと、「甘くておいしい!」「味が全然違う!」とおかわりが続出。低学年・高学年ともに授業時間が延長されるほどの人気ぶりでした。

また、高学年の部では、大学院生・大学生のサポートを受けながら本格的な科学実験に挑戦。分離装置を自ら組み立て、ハチミツに含まれる花粉を取り出して着色し、生物顕微鏡で観察しました。プレパラートの中に浮かび上がるさまざまな形状の花粉を発見し、研究者のようなまなざしで顕微鏡を覗き込んでいました。

※ハチミツの試飲にあたっては、事前に保護者確認および児童のアレルギー有無を十分に確認した上で実施しています。

「巣穴の蓋(蜜蓋)」がある場所とない場所のハチミツを食べ比べ、味の違いを確かめる様子
ハチミツから花粉を取り出す実験装置を組み立てる様子

校内フィールドワーク:サクラの木のうろにある「本物の巣」をCCDカメラで観察

授業の後半には、同校の校庭にあるサクラの木のうろ(樹洞)へと向かいました。実は今年3月から7月上旬まで、このサクラの木にニホンミツバチが巣を作っており、今回の取組事業が実現するきっかけとなっていました。

当日はCCDカメラを樹洞に差し込み、内部の映像をタブレット画面にリアルタイムで投映。初めて見る本物の巣の構造(2層構造)に児童たちは熱い視線を送っていました。自然界の厳しさゆえに現在は引っ越してしまっていましたが、「ミツバチが残していった貴重な教材」を通して、命や生態系のつながりを直接感じる体験となりました。

※野外での観察にあたっては、ハチを刺激しないよう十分な距離や注意を払い、専門教員の指導・安全管理のもとで実施しています。

サクラの木の前で、ニホンミツバチの巣を観察する際のポイントや注意点の説明を受ける様子
CCDカメラをサクラの木のうろ(樹洞)へ差し込み、巣の内部映像を確認する様子

授業を終えた児童たちからは、「刺すから怖いと思っていたけれど、仲間を守るために一生懸命協力していると分かってハチのすごさを知った」「これからはミツバチのように自分たちも協力し合いたい」「ミツバチが安心して過ごせる自然を大切に守っていきたい」といった、頼もしくも温かい感想が次々と寄せられました。また、普段なかなか接することのない大学院生や大学生と会話をしながら一緒に実験を行った体験は、児童たちにとって将来の学びや自分たちの未来を思い描くような、素敵なキャリア教育の機会にもなりました。

本学では、今後も各学校の課題や地域の身近な素材に大学の専門性を掛け合わせ、児童たちの探究心と未来を切り拓く力を育む連携事業を推進してまいります。


●第1回目の取組事業についてはこちら

●第2回目の取組事業についてはこちら