学校図書館司書教諭課程

多様な視点による学びとスキルの相乗効果が、ワンランク上の教員を育成します

司書教諭とは「学校図書館法」に定められた専門的知識を持った教員です。司書教諭資格は小学校・中学校・高等学校の教員免許状を取得することを前提としており、基本的には授業のできる教員です。

学校図書館は、公共図書館とは目的が異なり、対象者は学校の児童生徒および教員であり、学校の教育課程に寄与することを目的としています。そのため学校図書館は情報を扱う場として、図書(本)だけに限らず、インターネットなどのネットワーク情報源を含めた多様なメディアを資料とし、活用についても読書活動だけではなく、教科教育に貢献することに重点がおかれています。

司書教諭は学校図書館にある情報を管理・運用し、さらに学校教育全体のカリキュラムを見渡し、児童生徒が主体的な学習するために効果的な資料を提供するなど、学校教育をマネージメントをします。また、学校における情報活用能力の向上に努めるなど多様な視点による学びと現場に生きる確かなスキルを取得し現場で活躍できるワンランク上の教員をめざしませんか?

最近、問題解決型学習が学校教育に取り入れられ、自治体が学校図書館活用を支援しています。教員採用試験の際も司書教諭資格があることで、採用の際プラスになることがあります。
司書教諭としての役割、資格の活用

活躍する卒業生

村山 尚子(むらやま しょうこ)教諭

村山先生のアドバイスを参考に、
夢の実現に向かって進みましょう!

教師を志す後輩のみなさんへ、貴重なメッセージをいただきました!

  • Q.教師になるために学生生活で打ち込んだことは何ですか?

教師塾(京都市)、学校ボランティア(京都市)、教職に特化した授業の履修など、2年次から教師になるためにあらゆることに取り組みました。社会のことをよく知るために、様々な業種のアルバイトもしましたし、3年次にはフィリピンでボランティア活動もしました。とにかく、すべての経験が教師になるという目標につながっていたと思います。

  • Q.学校図書館担当(校務分掌)として、行っている業務には何がありますか?

2013年度は図書主任として、学校図書館に関連する様々な活動に携わっています。主なものとして、①図書補充に係る選書会の運営、図書の発注・搬入、②読書週間の実施、③図書ボランティアの選出とボランティアによる読み聞かせ会の実施、④図書委員会の運営(給食時間に行う本の紹介やビデオ作成の指導など)、⑤図書支援員と連携した学校図書館の効果的な運営、が挙げられます。 グローバル化が進む社会だからこそ、日頃から自国の本に親しみ、確かな言語力(日本語)を身に付けることが大切です。【学校図書館司書教諭】資格のおかげで、このことを強く意識できています。

  • Q.これからの学校教育と学校図書館について考えることは?

受け持つクラスの人数、図書館(図書室)の大きさ、また学校の規模などによって状況は異なると思いますが、教師が授業で図書館を使い切れていない現状が課題だと感じています。小学校は学級担任制なので、毎日5時間分の授業準備をします。日々の授業にプラスアルファで図書館を使用するところまで頭が回らないのが現実です。
また、現任校では交換授業を行っています。例えば2クラスある4年生で、音楽は2クラスとも私が担当し、体育は別の先生が2クラスとも行うというものです。この取り組みが多くの教科で導入されると(≒小学校でもある程度教科担任制になれば)、教材研究や授業開発にあてる時間を今より多く確保でき、図書館の使用を踏まえた授業作りや学級活動を考えることができるかもしれません。

  • Q.教師を志す後輩へメッセージをお願いします!

在学中にどんどん現場に出てほしいです。講義から得る知識も確かに重要ですが、現場の経験が少ないと、採用後に間違いなく戸惑いを覚えます。「本当はこんなはずじゃないのに…」と感じると思います。これは大学院を修了した私でさえも感じたことです。お客さま扱いされる「教育実習」や学校ボランティアでは、やや経験不足です。本当の学校の姿が見えるような経験をしてもらうことが、教師になる何よりの近道だと思います。理想は大学生のうちに現場でしんどい思いをすることです。子どもたちと触れ合うのは楽しいことですが、実際の現場はしんどいことの方が多いです。そのあたりを経験しているかいないかは、教師人生のスタート時に大きく影響します。
もう1点は、教師一本!とガチガチに考えず、色々な経験することが大切です。アルバイトでもいいですし、旅行でもいいと思います。何気ないちょっとした経験が、日々の授業作りに役立ち、また保護者とお話するときの手助けにもなります。在学中の時間のあるうちに、色々なことにチャレンジしてください!

村山先生、ありがとうございました!

Profile
2009年3月、京都産業大学外国語学部英米語学科を卒業。同年4月、京都教育大学大学院連合教職実践研究科へ進学。2011年3月、同大学院を修了。
大学院在籍中に京都市公立学校教員採用候補者選考試験に合格。2011年4月から現任校の京都市立上鳥羽小学校に赴任。採用4年目の2014年度は、一人前の教師になれるよう、さらなる飛躍をめざします。

※掲載内容は取材当時のものです。

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