2026.10.27

学生が丹波くりの未利用資源を活用した和紙素材の開発に挑戦

食農システム学研究室の学生が、京丹波町の丹波農園および黒谷和紙協同組合を訪問し、丹波くりの未利用資源を活用した和紙開発に向けたかフィールドワークを実施しました。今回の活動では、栗の収穫を体験しつつ、これまで十分に活用されてこなかった栗のイガ等の未利用資源を収集するとともに、和紙の紙漉きを実際に行い、伝統工芸と地域資源活用について学びました。

食農システム学研究室では、地域資源の持続的な活用と伝統産業の継承に着目し、京ブランド産品である「丹波くり」の未利用資源を原料とした和紙素材の開発に取り組んでいます。生産者や和紙製造事業者と連携しながら、地域資源循環と地域活性化につながる新たな活用方法を検討します。

当日はまず丹波くり生産農園である丹波農園を訪問し、社長からの説明を受けた後、栗の収穫作業を体験しつつ、和紙原料としての活用を検討している栗のイガを収集しました。学生たちはこれらの作業を通して、生産現場の課題や農業の大変さについて理解を深めるとともに、普段何気なく口にしている農産物の背景には、多くの努力や工夫があることを知り、食べ物への感謝の気持ちが強くなったようです。

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農園で説明を伺う学生らの様子
クリを収集する様子

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その後、黒谷和紙協同組合を訪問し、職人の指導のもと紙漉きに取り組みました。黒谷和紙は約800年の歴史を持つ京都府指定無形文化財であり、地域の自然資源と職人の技術によって受け継がれてきた伝統産業です。学生たちは和紙づくりの工程や素材の特性について学ぶとともに、手仕事によって生み出される和紙の魅力に触れました。

参加した3年生の菊永敦未さんは、「今回の体験を通して、普段何気なく触れている紙が、長い年月をかけて磨かれてきた職人の技術によって作られていること、原料の処理から加工までをすべて手作業で行うことで、一つ一つに独特の風合いや味が生まれていることを感じました。機械化が進み、効率や生産性が重視される中でも、あえて手作業で作り続けるからこその良さがあり、紙そのものだけでなく、そこに込められた技術や職人の思いも含めて、今後も残していく価値のある貴重な文化だと感じました。」と述べました。

今回のフィールドワークを通じて学生たちは、地域資源の活用と伝統工芸の継承が密接に結び付いていることを学ぶとともに、農業と工芸の双方を支える生産者や職人の技術、知識、努力について理解を深めました。また、研究対象である栗の未利用資源が持つ可能性について考える貴重な機会となりました。

今後は、収集した未利用資源を活用した和紙の試作を進めるとともに、新たな用途や商品展開についても検討していく予定です。学生たちは今回得られた知見を生かしながら、地域資源の活用と伝統産業の発展につながる実践的な活動を進めていきます。

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紙漉きに取り組む学生の様子
出来上がった和紙の例

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この活動は一般社団法人京都知恵産業創造の森 地域連携支援事業補助金の支援のもと実施しています。