理学部物理科学科の内田和之教授が、大規模な第一原理計算によるシリコン結晶中の原子空孔V10の電子構造解析についての解説記事を出版しました。
掲載論文
研究概要
半導体中の原子空孔は、電気の流れやすさや発光特性に大きな影響を与えます。そのため、さまざまな原子空孔の性質を正確に理解することは、半導体の性能を制御し、新たな応用につなげるうえで重要な課題です。
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今回、計算量の大きさから長らく精密解析が困難であったシリコン結晶中の原子空孔 V10 に対し、近年ようやく実現可能となった超大規模第一原理計算を適用しました。その結果、バンドギャップ内に現れる4つの電子準位の並び方が、数十年にわたり信じられてきた予測とは逆であることを明らかにしました。さらに、この予想外の電子構造が、空孔を取り囲む16個のSi原子のダングリングボンドから形成される分子軌道モデルによって理解できることを示しました。
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原子空孔:結晶中で、本来原子が存在するはずの位置から n 個の原子が抜け落ちて残された穴を、原子空孔 Vn と呼びます。
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図: シリコン結晶中の原子空孔 V10 に対する電子のエネルギー準位と波動関数
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参考
- 京都産業大学 教員紹介ページ:内田 和之 教授