Pick up ゼミナール
国際文化学科
アメリカ文化の本質を探る
ヒューバート ラッセル ポール ゼミ
研究するテーマを決めるのは学生自身。例えば「ディズニーキャラクターが長年愛されている理由は?」「日本とアメリカの競馬文化の違い」「次世代の教育方法・ホームスクーリング」など、アメリカ文化に関わるものならジャンルは自由です。
テーマを掘り下げるなかで情報を検索する力や海外の資料を読解する力を身に付け、最終的にはレポートの提出やプレゼンテーションを実施。さらに生きた英語力を伸ばすため、一連の工程はすべて英語で行います。英語で文化を学ぶことでより深く異文化を理解し、研究テーマにおける専門用語などを習得することが可能に。将来は国際ビジネス関係の仕事を志望する学生も多く在籍しています。
「ジェンダー」をテーマに雑誌を編集
藤高 和輝 ゼミ
「女らしさ」や「男らしさ」とは何か、人はなぜ恋愛対象を異性だと決めつけるのか。世の中には生きづらさを伴う、さまざまな性の規範が存在しています。 藤高ゼミのテーマはそうした規範を批判的に読み解くこと。具体的にはジェンダーやセクシュアリティに関わる文献を読み解き、基礎的な理論や、社会との関わりを学びます。 さらにそうした知見をアウトプットする場として「ZINE(ジン)」という、カジュアルで手にしやすいスタイルの雑誌を作成。 学生が感じたものを小説やエッセイ、デザインなど自由な表現で伝える力を養います。「ジェンダー平等」はSDGsにも掲げられ、今や世界的に注目される課題。「普通」を疑う視点こそが目標達成の一歩になるはずです。
文学作品への理解を深め 説得力のある日本語を修得する
中西 佳世子 ゼミ
「正しく説得力のある日本語」を書けるようになることが、このゼミの最終的な目的です。 ゼミに参加する学生には、まず自分が好きな文学作品を口頭で紹介してもらい、ゼミ内でどの本が一番読みたくなったかを競う「ビブリオバトル」に挑戦してもらいます。次は実際に、その本について書評を書いてもらいます。すると表現手段は「話し言葉」から「文字」へ。一つの作品をさまざまな視点から捉えるうち、情報を受け取る側である「聞き手、読み手」に意識が向けられ、文学作品への理解も深まります。 表現したい内容やそれを伝える対象が明確になると、学生が扱う日本語の質がグンと変わります。このように文学作品を通して感性を磨き、説得力のある日本語とは何か、そのために必要な考え方とは何かを学んでいきます。
人文知(歴史・哲学・宗教)を駆使して、
現代社会の諸問題を読み解く
現代社会の諸問題を読み解く
近藤 剛 ゼミ
現在の世界情勢を語る上で、特に欧米の動向は決定的な意味を持っています。例えば政治や経済から個人の価値観に至るまで、いわゆるグローバル・スタンダードの構築に指導的役割を果たしてきた欧米文化の形成は、キリスト教の影響を抜きにしては語れません。ゼミではこうした欧米キリスト教思想、ならびに文化の諸相という人文知の側面から、社会における多様な問題を読み解きます。
具体的な学びのテーマは学生の関心や興味に応じて多彩です。担当教員の専門領域は思想や宗教などですが、それ以外にも歴史的・時事的な側面も掘り下げます。
例えば、民主主義の功罪や、国家間の宗教問題、あるいは「社会が音楽に与える影響」や「韓国にはなぜキリスト教徒が多いのか」について探究する学生も。ゼミでの学びを通して、学生は国際文化の理解を深め、異文化に対する寛容性などを育みます。
アメリカ文化史を学びながら英語スキルを磨く
ヒューバート ラッセル ゼミ
スポーツや音楽、映画など、幅広くアメリカ文化の歴史を把握し理解しながら、アメリカの理想や問題点、現代社会との比較や異文化との関係性を明らかにしていきます。資料を使った授業とディスカッションで文化史を把握。宗教やアートといった専門的なテーマで、それぞれが興味のある学びを探究し、最終的にレポートやプレゼンテーションで発表します。発表の準備を進める中で、情報の検索や参考文献の作り方など、レポートや論文作成に必要なスキルも実践的に学びます。生きた英語力の修得を目指すのもこのゼミの大きな特徴です。学生が行うプレゼンテーションやレポート、ディスカッションなどは全て英語で行います。英語を使って文化を学ぶ環境に身を置くことで、研究テーマにおける専門用語や、海外の資料を読解する力を身に付けます。
イギリスの小説:「発見」を伝えるための文学研究
中野 永子 ゼミ
私の専門は、英語文学。英語で書かれた文学のことです。このゼミでは、学生が多様なものの見方に気づくことを重要な目標としています。その方法のひとつが「比較」。例えば、同じ作品を読んだとしても、一人ひとりが違った受け取り方をします。ゼミでは、学生同士で自分の解釈を発表し合い、共通しているところ、異なっているところに着目してディスカッションをします。英語文学は、歴史や思想などの多くの学問分野や世界各地の文化と強く結びついており、さまざまなアプローチができる分野です。自分だけの読み方にとらわれず、多様な視点と出会うことで、新しい読み方、新しい考え方を見つけられる力が身についていきます。このゼミで思考力に磨きをかけて、社会に出て時代が変わっていっても、変化に対応し新しい考え方でものごとと向き合える、「一生考え続ける人」へ成長してほしいと思います。
メッセージ
このゼミにはいろいろな人が集まってきます。文学が好きな人、イギリスに興味がある人、留学したい人、教員になりたい人。何かひとつにでも興味があれば、そこから関心が広がっていきます。多様な文化について学べる国際文化学科で、あなたの関心を自由に、大きく広げていってください。[ヨーロッパ古楽から見る西洋史]
音楽を軸に宗教や歴史などにアプローチ。楽器を演奏する「笛ゼミ」の側面も
音楽を軸に宗教や歴史などにアプローチ。楽器を演奏する「笛ゼミ」の側面も
竹内 茂夫 ゼミ
1750年以前の「古楽」と呼ばれる欧州音楽の歴史に関する文献を読みながら、音楽を中心に文化、宗教、政治、歴史の考察も深めます。2017年に宗教改革500周年を迎えたルターは歌や楽器が上手だったことなど、音楽から世界史のさまざまな出来事を見ることで、 これまでとは違った側面が浮かび上がるのが、この研究の面白いところです。当時の音楽について単に研究するだけでなく、実際に歌や楽器を使って演奏し、そこに込められた想いを理解するようにしています。「笛ゼミ」と呼ばれるのは、私自身もリコーダーやバロック・ギターなどを一緒に演奏するためで、学内での演奏も行ってこの研究の面白さを広めています。
[インドを中心とする南アジアにおける宗教と文化]
言語、宗教、食…多様性をキーワードにインドの実像にせまる
言語、宗教、食…多様性をキーワードにインドの実像にせまる
志賀 浄邦 ゼミ
ヨーロッパに匹敵するほどの国面積をもち、12億もの人口を誇るインド。準公用語として英語が普及している一方で、実は州ごとに母国語が異なり、同じ人種でありながらまったく言葉が通じない地域もあるのです。では、ヨーガ、カレー、IT産業、ガンジス川などのイメージをもち、多様性に富んでいるインドをひとつの国としてまとめてい るものは何なのでしょうか? それが、志賀ゼミで掲げている大きな研究テーマです。言語、宗教、歴史などの観点から、この問いに対する答えを導き出し、一見カオスにみえるインド文化の中にある、アイデンティティや思想について学びを深めていきます。ゼミでは、個人研究を進めるとともに、教室を飛び出してフィールドワークを行うことも。学びのスタイルも、柔軟に広がっています。
[日本とラテンアメリカ:詩による交流をめざして]
ラテンアメリカで大人気の日本の俳句。その背景や理由とは
ラテンアメリカで大人気の日本の俳句。その背景や理由とは
井㞍 香代子 ゼミ
日本を代表する文芸である「俳句」。実は、メキシコやアルゼンチンなどのスペイン語圏でも、俳句が普及していることを知っていますか。 スペイン語で俳句を詠む学会が開催されていたり、アルゼンチンでは子どもに俳句を教えていたりと、多くの人から人気を集めているのです。このゼミでは、なぜ日本の俳句が日本から離れた地球の裏側で広まったのか、その歴史や背景をひも解くほか、ラテンアメリカを軸に、学生それぞれが興味あるテーマに向かって学びを深めていく個人研究も展開しています。世界遺産について研究したり、サッカーが好きな学生が、スポーツが盛んな理由を追究したりと、テーマもです。今、当たり前のように存在している文化も、長い時間や歴史を経て形成されてきたもの。そのことを理解すると、ものの見え方が大きく変わってきますよ。
[文学作品による文化研究]
1本の映画を教材にそこに描かれている文化を多角的に考察
中 良子 ゼミ
小説や映画などの文学作品は、異文化理解を深めるための有益なツール。作品を通して、その舞台となる地域や時代の生活様式、思想、社会背景といった文化に触れることができるからです。大切なのは、それらを「知る」だけで終わらず、作品に描かれている人間の普遍的な問題を自分のこととしてとらえ、行動に結びつける力を養うこと。そのためには、他者の意見を聞いたり、ディスカッションしたりすることが必要です。2年次では、1本の映画作品を教材として、さまざまな角度から考察。班ごとに設定したテーマに沿って関連資料の調査・分析を行い、研究成果を発表します。文化を学ぶことは、想像力を鍛えること。そこから、真の理解力や行動力も磨いていけるはずです。
[ヨーロッパ思想・文化史研究会]
17世紀、南イタリアの歴史から今を生きる指針を見いだす
倉科 岳志 ゼミ
ゼミのテーマは「周縁から見た地中海世界~17世紀ナポリを中心に~」です。高校までの世界史は主に覇権国家を取り上げますが、光の当たらない周辺国から歴史を眺めた時、私たちは何を学べるのか。17世紀、沈みかけたスペイン帝国の体制下にあった南イタリアのナポリ王国は、言論抑圧、利権争い、内乱、ペストの流行などで国情は混沌としていました。ゼミでは近代化の優等生であるイギリスやフランスとは異なる道を歩んだ国の姿、厳しい状況下にあったナポリの人たちの営みを明らかにしていきます。そして「国のあり方と個人の生き方」という現代に通じる課題を、ナポリ王国の中に見いだすことができます。イタリア語に長けた学生は最新の文献を原語で読破し、学問の最先端にいる高揚感に包まれています。
1本の映画を教材にそこに描かれている文化を多角的に考察
中 良子 ゼミ
[ヨーロッパ思想・文化史研究会]
17世紀、南イタリアの歴史から今を生きる指針を見いだす
17世紀、南イタリアの歴史から今を生きる指針を見いだす