学部長メッセージ
人間らしい文化的な社会を共に創ろう!
歴史、思想、文学、芸術など、文化を学んでみたところで、それはいったい何の役に立つのですか。生成AIが実装された社会では、これまでのように知識そのものが貴重でも希少でもなくなったので、いまさら人文学の学びなんて必要ないのではないですか。こうした辛辣な意見を耳にすることがありますが、私たちは文化の精髄を学び、人文学の知見を深めることに意義を見出し、人生を賭けて取り組んでいます。このことは、精神としての人間にとって死活の問題だからです。
今日、デジタル技術の向上によって、作業効率は飛躍的に高まり、最適解も速やかに得られるようになりました。生成AIは既存の理論や枠組みを使って、正解を導くことに長けています。しかし、人間も社会も複雑なのであって、定型通りにはいかないのです。不測の事態、予期せぬ出来事、正解のない状況にさらされているのが、私たちの現実なのです。過酷な現実を生き抜くためには、物事の背景や文脈を読み解いて、意味を見出し、本質を把握し、価値判断することが重要なのであり、その能力を養ってきたのが人文学の役割にほかなりません。
私たちは人文学の学びに基づいて、理性と感性をバランスよく磨き上げ、人間らしい文化的な社会を創り出し、丁寧に生きたいと思います。文化とは、人間の生活様式や価値観の総体なのであって、共に生きる社会の基盤を形作っています。それは他者と心を通わせ、お互いの理解を促進し、分裂や対立を癒して、世界平和の礎にもなるものです。そのような文化の学びこそ、この激動する時代において、最も必要なのではないでしょうか。

文化学部 学部長
近藤 剛
文化学部では、伝統的な人文学の学びを基本としています。古今東西の文化について知識を深め、異文化理解の思考を身につけます。その上で、文化に関わる諸課題の共有と解決を図ります。私たちは人文学の社会的役割を自覚しています。そのために、人文学の研究に情報学的手法を取り入れたデジタルヒューマニティーズを展開します。文化交流の推進のために、英語運用能力の向上も目指します。国際文化観光都市である京都をキャンパスに見立てて、町へ飛び出してフィールドワークを行います。総合的な学びの体制を整えていますので、好きなことを、好きなように、好きなだけ、勉強してください。
文化構想学科は関西私大初の学科です。古典からポップカルチャーまで、文化を幅広く楽しんで学ぶことができます。新たなアイデアや自分らしさを見つけ出して、積極的に発信してください。京都文化学科は京都文化の真髄が学べる稀有な学科です。現地で本物に触れるフィールドワークが充実しています。代表的には、祇園祭や葵祭への取り組みが挙げられます。文化観光学科は観光関連産業や行政団体の協力のもと、地の利を活かした観光学を学べる学科です。実務に長けた教員を備え、実践的なノウハウを身につけることができます。
予測のつかない時代にあって自分の生き方を見つけたい人、自らの好奇心にしたがって好きなことを追求したい人を歓迎いたします。文化を愛して担う意欲のある人を求めています。人文学の力によって、人間らしい文化的な社会を共に創っていきましょう。