【外国語学部】ヨーロッパ言語学科 「ドイツ語海外実習」を終えた学生たちが帰国しました

2024.04.08

ヨーロッパ言語学科のドイツ語専攻の学生と、専攻語としてドイツ語を学ぶメディア・コミュニケーション専攻の学生が、ドイツ南西部の街フライブルクにあるフライブルク大学(Universität Freiburg)での研修を修了し、みんな笑顔で日本に帰ってきました。
帰国翌日の事後授業の教室にて

参加者たちが、今年も全員元気に帰国してくれたことは、とても嬉しいことです。
4年ぶりに復活した今回の「ドイツ語海外実習」は、フライブルク大学で実施されました。「黒い森」近郊に位置するドイツ南西部の街フライブルクは、美しい街並だけでなく、環境都市としても世界的に有名です。
この研修の参加者は、2024年3月3日(日)に予定通り伊丹空港を出発し、29日(金)に無事帰国しました。

実は、今回帰国の際にちょっとしたハプニングが発生しました。運行の遅れにより、乗継ぐ予定であった飛行機に間に合わない可能性が出てきたのです。
ドイツ語海外実習では、万が一のために、さまざまな危機管理体制を常に準備してあります。早速その体制をフル稼働させました。搭乗機の運行状況を定期的に確認し、万が一の時には速やかに対応できる体制の中で、状況を見守りました。
幸いなことに、乗継にはある程度の時間的な余裕を持たせたスケジュールであったため、大事に至ることはありませんでした。
学生たちは不安を抱えながらも、互いに協力し合って、この事態を乗り越えたようです。しかし、帰国翌日、本学のキャンパスで実施した事後学習に合わせて朝起きるのは、少々辛かったようです。

ドイツ語海外実習では、ドイツ語力の強化だけではなく、各自が関心を持つドイツ語圏のテーマについて、現地での実地調査とその成果報告も求められます。帰国後の事後学習のために本学の教室に集まった学生たちは、研修地およびその周辺地域について、自分たちの調査結果をグループごとに見事に報告してくれました。

ドイツ語海外実習の参加者は、本学入学後にドイツ語を初めて学びました。そのため、1年次生であれば約11カ月後にドイツでの短期留学に挑戦したことになります。今回の「ドイツ語海外実習」は4年ぶりの復活であったために、2年次生や3年次生の上級生たちも参加してくれたのですが、どの学生もこの短い留学期間に驚くほどたくさんのことを学び、吸収してきたようです。

ドイツ語海外実習の振り返りで、「もう一度ドイツに行きたい」、「もっと長く滞在したかった」、「ドイツ語がもっと好きになった」といった充実感や喜び、また、「ドイツ語力の無さを痛感したので、もっと頑張ってドイツ語を勉強して、長期留学に行きたい」という新たな目標を学生たちの生の声として体験すると、4月8日(月)から始まる新学期の学びに大いに期待を抱かせてくれます。
Viel Erfolg!

今回のドイツ語海外実習に参加した学生の声を一部だけですが、ここで紹介します。さらに興味のある方は、ドイツ語専攻の留学体験記をご覧ください。
  • 日本との大きな違いは、気候である。ドイツの3月は日本と違って比較的寒い日が多かった。さらにドイツは天気がコロコロ変わることが多く、折り畳み傘を持ち歩くことが必須だと感じた。しかし現地の人は小雨程度なら傘をさす人が少なく、フードを被ったり、そのまま気にせず歩いたりという状況が見受けられた。小雨も朝は降っていても昼間には止むことが多かったので、午後からは過ごしやすかった。また3月の中旬頃はダウンも着る必要のないくらい暖かくなって、とても過ごしやすかった。その分3月でも寒いと思い服を持ってきたため、途中から着る服に迷うことがあったので、これから⻑期的に海外に行く時は、気温の変化にも対応できるような服を持参するのが良いと学んだ。また自分のテーマであるサッカーでも、日本との違いを体感した。フライブルクには SC フライブルクというサッカーチームがある。フライブルクの街を歩いていると、そのチームのマフラーをつけて歩いていたり、週末にはユニフォームを着て歩いていたりする人を見かけ、地元チームへの愛が強いと感じた。日本ではあまりこのような光景がないため非常に新鮮だった。また3月17日にフライブルクの試合を見に行ったが、サポーター・観客の熱量が日本と全く違うことに驚いた。ブーイングやチャントや手拍子を観客一体となって行っていて、見ていて今までの倍以上楽しむことができた。ドイツはサッカー強豪国として世界に名を知られているので、国⺠全体もサッカーが好きで、そこから士気が上がっているのかなと感じた。そして今回海外実習で参加したフライブルクは、街並みもよく現地の人も優しい人が多かった。私たち日本人が困っていたら英語を使って話してくれたり、聞き直してももう一度 言い直してくれたりと、日本人に寄り添ってくれる人が多い印象だった。今回の実習では自 分は助けてもらった側なので、自分が日本にいる時に困っている方がいたら、自分の拙い語学力でも助けていきたいと思った。(1年次生)
  • 授業以外の時間は市街地でショッピングをしたりして過ごしました。大学があるところは”Altstadt”という旧市街地にあり、街並みがとても良い場所です。周りにはいろいろな種類のお店が軒を連ねており、常にたくさんの人で賑わっていました。個人的には靴屋さんが多いという印象を受けました。また、ドイツのスーパーやお店のレジでは毎回店員さんと必ず挨拶をしていました。日本では店員さんが挨拶をするだけでお客さんは無言が多いです。そのため挨拶をしている状況を見てとても良いことだと思いました。スーパーなどのレジでは店員さんが座りながら作業をしていて驚きました。また、こちらが微笑むと店員さんも微笑み返してくれて嬉しかったです。今回ドイツのフライブルクを訪れて思ったことは、とても良い場所であるということです。街並みなどはもちろんですが、何よりも人々がとても素晴らしかったです。私が関わった人や街の人皆がとても優しかったです。個人的な推測に過ぎませんが、フライブルクは大学があり留学などで他国から来る人も多いため、私たちのような外国人に慣れている人が多いのではと思っています。また、治安も良い印象を受けました。おそらく、この海外実習がなければフライブルクに来ることは今後もなかったと思います。初めての海外がフライブルクでしたが、この場所を選んで良かったと思っています。今後も京都産業大学でのドイツ語の勉強は続きますが、この経験を勉強にも活かしていきたいと思います。そして、ドイツ語の力をさらにつけて、またドイツに行きたいと思いました。(1年次生)
  • 私は今回ドイツ語短期海外実習に参加して、1カ月間フライブルク大学に通った。そこでの学びは日本と違ってとても有意義なものになった。理由は、さまざまな国籍のクラスメイトの存在だ。私たちとは全く違う実力の学生たちとの学習は、今までにない刺激をたくさん受けた。私は今回一緒に行った学生たちの中でもドイツ語ができない方だったので、授業についていけるかとても心配していたが、幸い私のクラスには日本人の学生も多く先生も優しく教えてくださって、自分の中での理解をしっかり深めてから次の授業に進むことができた。先生が何度も使うフレーズなどを次第に覚えることができ、頑張って授業を受けて良かったと思った。学校生活の中で日本とは違う海外らしいところをたくさん見たり経験したりすることができてよかったと思う。テストによって同じ実力でクラス分けされたはずなのに、外国の方は私たち日本人とは違ってとても積極的にドイツ語を使って話していて、私は自信がなく話すことができなかったのでそこが自分に足りないところだと感じた。(2年次生)
  •  私がドイツで学んだことは、伝えようとする姿勢です。はじめの約1週間は元々ドイツ語に全く自信がなかったため、ドイツ語で会話することに少し不安を感じていました。しかし、少しずつ店員さんと話せるようになり、私の拙いドイツ語でも理解しようとしてくれている人達を見て、もしかしたらドイツ語のレベルが低いから駄目と思い込んで、自分から話しかけにくい雰囲気を出してしまっていたのではないかと思いました。ドイツ語のレベルに関わらず、まず自分から積極的に伝えようとすることが大事だと感じました。(3年次生)