本学大学院理学研究科物理学専攻の宮崎 信成さんが2025年8月6日から国立オリンピック記念青少年総合センターで開催された2025年度原子核三者若手夏の学校に参加しました。原子核三者若手夏の学校は、毎年夏に開催される素粒子・原子核・高エネルギーの各分野を専攻している大学院生を対象とした滞在型研究会です。博士前期課程1年次生の宮崎さんは、「(𝑝̅,𝑝)反応による反陽子原子の観測可能性に関する理論的考察」という題目で口頭発表を行い、優秀発表賞を受賞しました。
名称 :2025年度原子核三者若手夏の学校
場所 :国立オリンピック記念青少年総合センター
発表日:2025年8月7日(木)
発表内容
題目:「(𝑝̅,𝑝)反応による反陽子原子の観測可能性に関する理論的考察」
反陽子と原子核が主にクーロン相互作用によって束縛された系を反陽子原子といいます。これまで、反陽子原子はX線分光法を用いて多くの状態が観測されてきましたが、反陽子が1sや2p軌道に束縛するような深い束縛状態は、対消滅の影響により観測されていません。本研究では、反陽子ビームを用いた(𝑝̅,𝑝)反応による反陽子原子の生成を提案し、数値計算を行いました。その結果、反陽子が深く束縛された状態の観測可能性が示されました。