専攻の特長
5億人、21カ国の人々と交流する

Point01スペイン語をツールに、多彩な世界の扉を開く
将来の可能性を広げるためのスペイン語
専攻に入ってくる学生がスペイン語に興味を持ったきっかけは音楽、サッカー、時事ニュースや個人の経験など様々です。それぞれが興味を持ったことを深めていき、満足できる将来のステップとするために、スペイン語力が大きな助けとなります。AIなどを有効に活用しつつ、人と人とのコミュニケーションに必要なスペイン語力を身につけます。
多彩な留学先
京都産業大学は、スペインに2校、アルゼンチンとチリに1校、メキシコに3校、ウルグアイに2校(予定)の交換留学協定先を持っています。学んでみたいことや語学レベルに合わせて留学先を選ぶことができます。また、交換留学ではなく、自分で行き先を見つける認定留学でも、先輩たちはキューバなど、スペインやウルグアイの協定校以外の学校にたくましく渡航し、勉強しています。充実した留学生活になるよう、教員も精一杯サポートしています。
Point02スペイン語圏の多様な文化・民族性を理解する
スペイン語圏は広い
一口でスペイン語圏といっても、それを構成する国々の地理的条件・自然環境・歴史や文化、現在の政治的状況などは多様で大きく異なります。スペイン語はスペインだけで話されているのではなく、アメリカ大陸のメキシコから南米にわたる広い地域で使用されています。人と人の交流の際には、相手の国の歴史や文化といったバックグラウンドを知ること、その文化を知り、違いを尊重することが必要です。その豊かさと複雑さを学ぶために「文化・文学概論」や「スペイン文化論」、「研究演習」があります。
スペイン語圏とつながるために考えて表現する
スペイン語圏のことを知ると、安易に答えが出ない大きな世界的問題とこれらの地域がつながっていること、そして日本もその問題とつながっていることが見えてきます。スペイン語で自分の調べたことや考えたことを表現する練習や、スペイン語圏の人に対して日本のことを話せるようになる訓練もします。ネイティブ教員の「研究演習」をはじめとして「専門セミナー(時事スペイン語)・(ビジネス表現)・(観光)・(翻訳)」などでしっかり取り組みます。
4年間の学び
スペイン語圏のスペシャリストになる
1年次スペイン語の基礎を身につける
基本的な発音、文法を学び、定着するように練習します。他の1年次の必修科目には「スペイン学入門」があります。春学期はスペインについて、秋学期はイスパノアメリカ地域について、基本的な情報や歴史を知ります。スペイン語が話されている広い地域について学び、グループ発表なども行う楽しい授業です。
授業「専攻スペイン語」
週5日の授業(「スペイン語構造」2日、「スペイン語会話」2日、「スペイン語総合」1日)の授業で基礎を身につけます。「構造」は文法の授業で、少しずつ文法を学びます。「会話」はネイティブの教員二人と実際にスペイン語を使用しながら進めます。「総合」は「構造」と「会話」の橋渡しとして、問題練習や長文読解、リスニングを行います。
2年次スペイン語を使ってみる スペイン語の世界に触れる
1年次で培ったスペイン語を実際に使えるように訓練していきます。それと同時に、「スペイン文化論」「スペイン文学」「スペイン文学・文化概論」などコミュニケーションのために必要なスペイン語世界の社会・文化についてのクラスを履修できるようになります。留学を目指す人はこの時期から渡航開始です。
申込は1年次秋学期・2年次春学期あたり。
授業「スペイン語学」
日本語からの直訳ではなく、自分が知っている手持ちの知識を使ってスペイン語らしい表現をすることを目指す作文の授業です。「1年次生で学んだ文法や表現だけでも、工夫すればかなり色々書けることに驚いた」と、手応えが感じられる授業です。
3年次興味を広げる
「研究演習(ゼミ)」と「専門セミナー」が履修できるようになります。「専門セミナー」には観光・翻訳・映像文化・時事スペイン語・ビジネス表現があります。実際に通訳として働いている教員から教わることもできます。スペイン語を使って、興味のあることについて各自が深く知ることができるようになります。また、得た知識や考えたことを言語化して人に伝える練習をします。長期留学は3年次で行う人が多いです。
授業「専門セミナー(翻訳)」
日本の食品をスペイン語圏に販売すると想定して、各国の特徴や特産品等を調べます。その上で売れそうな日本食について、実際に店舗の場所や価格など、構想を発表してクラスメイトの意見をもらいます。AI翻訳やネット上の地図やHPなども使いながら、現地を知り、また日本の文化をスペイン語で説明できるようにします。卒業生で食品関係の仕事をしている方を授業にお招きし、その方の販売している食品について調査することも行います。
4年次学んだことを広い視野で捉え直す
就活も本格的に始まり、これまで学んできたことを深めながらも、広い視点からスペイン語専攻の学びを位置付けます。研究演習では4年間の集大成となるゼミ論文を書き上げるクラスもあります。演習で行った内容を、スペイン語専攻合宿で専攻の全学年の前で発表する活動、神山祭の展示で発表する活動も行っています。
授業「研究演習」(ビセンテ・フェルナンデス・コボ教授)
植民地としてのラテンアメリカの歴史を学びます。スペイン人支配の歴史や先住民の置かれてきた状況について本を読み、担当者が発表します。その後、グループで現代の差別や社会問題について調べて考え、発表します。授業での議論や発表はすべてスペイン語で行われます。
卒業後
卒業生とキャリア紹介

上林 大翔(うえばやし だいすけ)
2015年3月 スペイン・サラマンカ大学 短期語学実習(3週間)
2015年8月 メキシコ・メキシコ国立自治大学付属語学学校 認定留学(5ヶ月)
2017年3月 外国語学部言語学科スペイン語専修 卒業
日本及びメキシコでの営業職を経て、在メキシコの日本メキシコ学院の職員として、文化交流企画局の職員として、各種イベント企画や日本への進学サポート、翻訳・通訳などに関わっています。
在校生へのメッセージ
留学中に言葉や発音の多様性を実感しスペイン語の面白さに魅了され、観光ビザでメキシコに入国して自力で仕事を探しました。教育への関心やメキシコと日本の両文化に関われる魅力から現職に就き、企画に携わった日本研修では、母校である京都産業大学での交流も実現することができました。常に自分の心に素直に動いたことで、どんなチャンスも逃さずに掴んできました。環境は常に整っているので、やりたいことに挑戦してください。

石田 さやか(いしだ さやか)
2017年4月 外国語学部ヨーロッパ言語学科スペイン語専攻入学
2019年2月 チリカトリック大学へ交換留学(1年間)
2022年3月 外国語学部ヨーロッパ言語学科スペイン語専攻卒業
4月 濱田酒造株式会社入社
仕事内容
濵田酒造株式会社 国際事業課に勤務し輸出業務に携わっています。日本の伝統酒「焼酎」と「日本酒」を世界に冠たる酒にすべく、アジア・オセアニアを中心とした世界各国の協力会社と共に現地での展示会やイベントに参加、営業活動を行っています。
在学生へのメッセージ
学生時代、CAかホテルマンになりたいと思っていたところから「日本伝統の物を造るメーカーの営業がしたい」と変わったきっかけは確かに留学でした。ですが、留学だけが全てではありません。留学後取った1年の休学期間にしたバイトや5年間続けたオープンキャンパススタッフやボランティア団体での活動など大学生活で得た全ての経験が今の自分につながっています。自分がやってきたことと今の自分を信じてやりたいことに挑戦していってください!
科目紹介
専攻スペイン語
スペイン語の基礎を学び、総合的なコミュニケーション能力を段階的に身に付けていくための科目です。1年次春学期にI、同秋学期にII、2年次春学期にIII、同秋学期にIVと段階を追って内容が発展していきます。「会話」では専攻語の積極的なコミュニケーション能力を養成します。「総合」では専攻語の運用能力を総合的に向上させます。「構造」では文法をベースに専攻語の言語体系を学びます。
スペイン学入門
ことばの背景にあるスペイン語圏の文化や社会事情など、スペイン語を4年間学んでいくために必要な入門的・基礎的知識を学びます。
スペイン語情報リテラシー
インターネットで情報を検索をしたり、コンピュータを活用したプレゼンテーションを行なうなど、スペイン語を用いた情報リテラシーを身に付けます。
専攻基幹科目
スペイン語圏の学問領域に関する中心的な授業科目群で、スペイン語圏が持つ言語・文学・文化・歴史・社会・政治・経済等についての知識を学びます。
- スペイン語学概論
- スペイン語学A
- スペイン語学B
- スペイン文学・文化概論
- スペイン文学A
- スペイン文学B
- スペイン文化論A
- スペイン文化論B
スペイン語専門セミナー
スペイン語のコミュニケーション能力をさらに発展させるために、卒業後の進路をも見据えた専門的テーマを設定し、4技能を融合させた特定のテーマに沿った総合的な言語科目です。
- スペイン語専門セミナー(時事スペイン語)
- スペイン語専門セミナー(映像文化)
- スペイン語専門セミナー(ビジネス表現)
- スペイン語専門セミナー(観光文化)
英語で学ぶスペインの社会・文化
専攻語圏の社会や文化を英語で学ぶ科目「英語で学ぶスペインの社会」「英語で学ぶスペインの文化」を設置しています。英語と専攻語、日本語を統合する形で、異文化コミュニケーションのスキルや態度の発展を目指します。