9 屋代弘賢 『神獣白沢図説』

18世紀末~19世紀前半成書。屋代弘賢(1758~1841)は江戸後期の能書家、学者。同一の筆跡で書かれた抄本が国立国会図書館に所蔵されており、また宮内庁書陵部・池底叢書には同一筆跡で内容を増補した『白沢考』が収められる。これらはおそらく弘賢が編纂していた『古今要覧稿』に収録するために書かれた原稿とその副本であろう。その内容は、神獣白沢に関する和漢の典籍・絵画を集めたもので、展示品の一葉(右)には、清代に描かれた獅子型(ただし偶蹄)の白沢を載録する。
(佐々木聡)
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