4 寺島良安 『和漢三才図会』

正徳5(1715)年跋刊本。本書は江戸中期の医者寺島良安(1654~?)が中国の『三才図会』にならって編纂した絵入りの類書で全105巻。展示品はその巻三に相当し、天象全般として、暈・流星・彗星・虹蜺・雲・霄・霞・電・雷・雷斧・風・雨・梅雨・液雨・天泣・恠雨・雩・雪・霙・霰・雹・露・霜・雺などの諸項目を載録する。またこれらと並んで花信風図・四時占候俚語(ひよりのよしあし)・本朝俚語・以風方角知雨晴(かぜのほうがくをもってふるふらぬをしる)など諸項目がある。いずれも天人相関思想および祥瑞災異思想を背景とした和漢の古典籍や俚諺の知識が述べられる。
(佐々木聡)
 
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