令和5年度 学部授業・カリキュラム改善に向けた「年間報告書」 キャリア形成支援 教育科目

1.「学習成果実感調査」についての分析結果

キャリア教育センターが開講する産学協働教育科目については、全ての科目で学習成果実感調査を実施した。回答率は全体で33.9%と必ずしも高くない。特に履修者が多い科目で低い回答率(10%台)の傾向が見られる。最終週が調査期間のスタートであるため回答督促が難しい状況であり、最終授業内でアンケートを実施する時間を確保するなど工夫が必要である。
科目の満足度に関する設問については、ほぼすべての科目について満足度「とてもあてはまる」「まああてはまる」(以下、上位2項目)は高かった。全ての科目の総合結果は、89 %の学生が上位2項目を選択しており、満足度は極めて高く、所定の目的は達成されている。他方、2クラスのみ上位2項目が60%台と他に比べ若干低い結果であった。
産学協働教育科目により学生に身につけてもらいたい能力の各設問において、上位2項目を選択した学生が全ての設問で70%以上と高い比率であり、授業の目的は達成できたと判断できる。特に「設問8.他の学生と協力して物事に取り組めるようになった」は87%、「設問9.課題に取り組む中で問題を発見・解決できるようになった」は86%と良好な結果となった。学生のキャリア構築における基礎能力向上に寄与していることが分かる。なお、「設問13.自分がどのような仕事に向いているか考えた」は上位2項目が全体では73%であった。科目の構成や運営方針にもよるが、学生が将来のキャリアパスを見据えた考察ができるよう導けるとさらに良いであろう。 
授業のよい点・改善点についての自由記述の内容は多岐にわたるが、学生たちがグループワークや企業等との関わりの中で刺激をうけて成長している様子が見て取れた。

2. 「ワークショップ」についての報告

(1)公開授業とワークショップ

ワークショップ:O/OCF-PBL担当者会議
  • 8月31日(木)11:00~12:00 Teamsで開催(参加者:21名)
  • 12月14日(木)11:00~12:00 Teamsおよび5404教室で開催(参加者:17名)
  • 各授業回の運営方法の共有、授業全体の振返り等、科目独自のFD活動を行った。

3. 総括

(1)1と2において確認された、本学部の授業・カリキュラムの長所

  • 学生の満足度は非常に高い
  • 学生にとっては、企業人と関わる貴重な機会となっている
  • 具体的な経験と振り返り(内省)を繰り返すことによる教育効果が高い
  • 多クラス開講科目においても、教員間の連携がとれており、授業改善体制が整っている

(2)1と2において確認された改善すべき点

  • 実感調査の回答率が著しく低い科目(10%台)については改善が必要である
  • 学生が将来キャリアパスについて考察を深められるよう、担当教員間でその仕掛けやノウハウの共有が必要であろう

4. 次年度に向けての取り組み

今年度に実施した学習成果実感調査の結果については、担当教員にフィードバックし、次年度の授業改善に役に立てる。次年度以降もすべての科目において学習成果実感調査を実施し、教育効果測定の結果と合わせて授業改善につなげていきたい。
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