令和3年度 学部授業・カリキュラム改善に向けた「年間報告書」 外国語教育科目

1.「学習成果実感調査」についての分析結果

本調査は言語教育科目履修者を対象にオンラインで実施され、136 科目、1,332 名から回答を得た。上記科目で学習する言語は英語以外の外国語(独、仏、露、西、伊、中、韓、越、インドネシア、日)で、多くの学生にとっては初めて接する外国語であり、制度上その大多数が一年次の春学期から継続して履修している。
まず、設問5と6 から、全体としておよそ8 割の学生が目標をもって授業に臨み、授業での学習を通じて自らの成長を実感していることがうかがえる。
さらに、設問8では、全体として84%の学生が「この科目を受講したことで、外国語への興味・理解が深まった」と答え、設問9 では、全体として88%の学生が「総合的にみてこの授業に満足している」と答えている。学生が自ら選択した新しい外国語との出会いと学習に肯定的な印象を持ったことがわかる。
また、設問4-1から、全体として64%の学生が対面授業が望ましいと考え、設問4-3から、全体として65%の学生が録画配信を望んでいることも明らかになった。
従って、我々が今年度の重点テーマとして、言語教育科目について「英語以外の外国語学習への興味・関心と、それを基にした継続的な学習意欲に応えるための数多くの科目が、現在のコロナ禍において、どのように運営され、どのような問題が生じているかを検証する」としたことを踏まえれば、できる限り対面で授業を行い、合わせて録画をしていき、受講生の学習成果を向上させていくという方向性が示されたと言えよう。
また、設問2-1, 2-2 及び設問3 から、ほとんどの学生が履修に際してシラバスを確認しているものの、その内容を理解した上で、事前事後学習を十分に行うまでには至っていない状況が浮き彫りになった。これは、ここ数年に亘って継続的に見られる傾向であり、さらに、初回授業等におけるシラバスの内容紹介を徹底し、実践的な活用への意識を持たせ、学生の自覚を促す必要があろう。

2. 総括

(1)1において確認された、本学部の授業・カリキュラムの長所

まず、初学者向けの「○○語エキスパート」と「たのしく学ぶ○○語」等の選択必修科目が用意され、そこから段階的、体系的に外国語学習を進められるように構成された、学生の多様な需要に応え、高い学習効果を期待できるカリキュラムである。

(2)1において確認された改善すべき点

より多くの学生に自らの成長を実感してもらうためには、シラバスの内容確認を徹底し、到達目標及び事前事後学習に関する理解を深め、実効的な学習につなげるよう指導していく必要がある。

3.次年度に向けての取り組み

より実効的な語学学習を進め、より明確な学習成果を示すことができるよう、体制の整備と現場で発生する課題の対応に取り組む。
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