「京都の伝統文化」で華道 「未生流笹岡」家元 笹岡 隆甫さんが講義

2016.06.01

6月1日5限、華道未生流笹岡流家元の笹岡隆甫さんが「伝統と創生」をテーマに、共通教育科目「京都の伝統文化」で講師を務めました。

笹岡さんは3才の頃から生け花を始め、幅広い分野で活躍されています。テレビはもちろんのこと、世界の首相が集まるサミットでも活動されていて、その時に作られた生け花の写真を受講生に紹介していました。とても芸術性のある作品の数々に受講生たちは魅入っていました。

生け花とは非常に論理的なものだと受講生に説明し、実際に笹岡さんは生け花を実演しながら、分かりやすく受講生たちに教えていました。また、たくさんの花を使うのではなく、それぞれの良さを引き出し、「最小限の要素で豊かな空間を作る」ことを目標にしていることを語られました。フラワーアートと生け花の違いについては、最高の時間を演出するのがフラワーアート、時間とともに変わっていく様子を考えて美しさを表現するのが生け花と説明されました。

笹岡さんが6才の時にひまわりの花を下に向けて生けてしまったことがあるそうで、その時に笹岡さんの祖父から「(花が)うつむいたらあかん」と教えられたと、祖父との生け花に関わる当時のエピソードも語られました。これは人間にも同じことが言えるのではないかと考えられており、生け花とは美しい生き方を学ぶことだと受講生に伝えられました。最後に「後世に受け継がれるような作品を作るとともに、様々な場所で生け花を紹介していきたい」と語られ、その真摯な姿に受講生も刺激を受けていました。

【記事・写真:学生広報スタッフ 空野 遥(文化・3年次)】
生け花に対する想いを語る笹岡さん 
これまでの作品が紹介された
受講生の前で生け花が実演された