学びと生成AI利用の基本姿勢

2026.07.10

調べること・知ることを怠らない
理解することを忘れない
考えること・行動することを止めない

生成AIは学びを豊かにする力を持つ一方、使い方を誤れば学びそのものを損ないます。大学での学びにおいて、生成AIを活用する場合には、以下の3つを基本姿勢とします。

調べること・知ることを怠らない

AIを用いる際のその出力は出発点であり、終着点ではありません。一つの回答で満足せず、問いを重ね、自ら信頼できる情報源にあたって確かめます。

生成AIは情報収集や論点の洗い出しにおいて非常に強力なツールですが、一問一答で終わらせず、回答内の未知の言葉や内容についてさらなる問いかけ(壁打ち)を繰り返す使い方が重要です。知らない部分をなくすだけでなく、より広く多くのことを知ることで知識を深め、次の「理解」へと繋げます。

また、AIが提示する情報には虚偽が含まれる可能性があるため、常に正しいとは限りません。出力を鵜呑みにせず、そこからさらに自ら信頼できる文献や一次情報を「調べ」、確かな事実を「知る」ための出発点として活用することを基本姿勢とします。

理解することを忘れない

調べて知っただけでは力になりません。自分の言葉で説明できるまで問い続け、「知っている」を「理解している」に変えていきます。

調べて知った知識は、単に「知っている」だけでは役に立たず、その意味や意義、価値を正しく「理解」して初めて自分の力になります。AI等から情報を得ただけで満足せず、その知識を正しく「理解」することも大事です。

「知っている」から「理解している」へ、また自身の理解を深めていくために、何度も問いかける形で生成AIを活用できます。仮にAIとの対話のうえ理解が追いつかない場合でも、自身がそれを理解できていないことを覚えておき、その後の学びで改めて理解を深めることに繋げるべきです。

AIとの対話を通じて、表面的な「知識」を深い「理解」へと昇華させること、また別の視点・視野からの理解へと繋げていくことを基本姿勢とします。

考えること・行動することを止めない

知り、理解したとしても、その上での思考と実践による学びの機会を手放さないために、AIに判断や実行を委ねません。何を目的とし、何に挑むかを決めるのは自分自身の責任であり、自らの手で形にする経験を経て初めて、AIとの協働の意味も見えてくると心得ます。

知り、理解したうえで、生成AIの利用はあくまで思考プロセスの補助であり、それに判断や責任を委ねることはできません。AIとの対話で知ったアイデアの拡張方法、視点、視野、考え方は、自分の思考に活用できるよう修得していくべきものです。AIの出力結果で思考停止をせず、自身の知識と理解している物事を拡張しつつ、批判的思考を含め自身で考えること、そして考えに基づいて自らの責任で評価・選択し、行動・実践していくことを基本姿勢とします。

また、高度化したAIが自律的に作業するようになっても、基本的に自発的な目的や「こうしたい」という欲求をAIは持ちません。何を目的に、何に挑戦するかを見つけ出す・考えるのは人が行うことです。

そして、アイデアやコンセプトだけを人間が出し、作成や実装をAIに丸投げする「AIとの分業」は一見効率的に見えますが、実践の中に宿る「深い学び」の機会を失うことにも繋がりかねません。実践においては自分の手を動かして形にするプロセスを知り、一度は経験することも大切です。その経験を十分に踏まえ、AIとの分業による効果について考える視点を持つことも基本姿勢とします。


大学もこの姿勢を支える環境づくりに取り組みます。
具体的な利用ルールはガイドラインに定めています。