世界問題研究所・上海社会科学院/国際ワークショップ

開催場所 京都産業大学 第2研究室棟 会議室
開催日時 2019年11月20日(水)15:00~18:00

研究会概要

「中国の技術革新と一帯一路」
報告1 「健康中国戦略の上海市における行動」
王 玉梅(上海社会科学院 党委員会 副書記長・研究員)
報告2 「上海市における生物医薬産業の発展に関する現状分析」
虞 震(上海社会科学院 応用経済研究所 副研究員)
報告3 「“5+X” パークの設置と上海市健康サービス業の集積発展の推進」
顧 麗英(上海社会科学院 応用経済研究所 副研究員)

上海社会科学院から、王 玉梅 副書記長、虞 震 副研究員、顧 麗英 副研究員が来学され、「中国の技術革新と一帯一路」をテーマとする世界問題研究所との研究会を開催した。来学された3名は、現在、中国のイノベーションの中でも、医療・健康政策を専門に研究を進められており、上海市におけるイノベーションに関する政策の現状と課題を中心に報告された。

王 副書記長は、上海市における医療・健康についての政策に関する取り組みの全体概要を報告された。上海市における政策の特徴とその内容を述べられた上で、医療技術の質の違い、例えば公立の方が私立よりも良い、市の方が区や町よりも良いという不均衡があること、良い病院は市の中心部に集まり、郊外の人々が病院にアクセスすることが難しい、という課題が挙げられた。

虞 副研究員は、生物医薬に関する産業が安定的に成長しており、上海経済に与える影響も大きいことなど、産業発展の全体概要をまず述べられた。続いて、上海市では生活コストとビジネスコストが上がっていること、企業での基礎研究への取り組みなど、新たに直面している問題について報告された。

顧 副研究員は、最初に、上海市における高質な健康医療サービスの発展に関する政策的背景について報告された。そして、上海市には5つの医療に関する産業パークがあり、それぞれの特徴を述べられた後、今後の発展が期待される地域についての概要を紹介された。最後に、規制緩和を進め、アジアの医療センターを目指すことを目標としていることが述べられた。

これらの研究報告は、実際の上海市の政策と結びついたものであり、実践的な課題についても取り上げられた。それらの課題に対応するために、長江デルタ地域での省や市を越えた協力が必要であることが報告された。

報告中の王副書記長
報告中の虞副研究員
報告中の顧副研究員
質疑応答の様子
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