
板野 直樹
ITANO NAOKI
生命科学部 先端生命科学科 教授
- 学位
- 博士(薬学)(京都大学)
- 専門分野
- 生化学、分子生物学
研究テーマ
ヒアルロン酸生合成機構の解明とその応用
高校生に向けた研究内容の紹介
高齢化社会の急速な進行を背景として、関節機能の低下が原因で寝たきりになる高齢者が増えています。この要因として、関節でクッションや潤滑の役割をするヒアルロン酸の減少があります。研究室では、ヒアルロン酸生合成機構の全容解明に取り組み、その研究を通じて、ヒアルロン酸合成を高める技術の開発を進めています。この技術は将来、高齢者の関節や皮膚の機能改善に役立つと考えられます。
ゼミナール/研究室のテーマ
ヒアルロン酸生合成機構の解明とその応用
ヒアルロン酸は関節や皮膚の機能維持に重要な糖鎖分子で、その減少は老化と密接に関わっています。そこで、ヒアルロン酸生合成機構の全容解明に取り組み、ヒアルロン酸合成を高める技術の開発を進めています。この技術は将来、高齢者の関節や皮膚の機能改善に役立つと考えられます。
ゼミ/卒業研究の紹介
特別研究では、ヒアルロン酸の生合成に関わっているヒアルロン酸合成酵素について、その酵素反応やヒアルロン酸の伸長開始反応の解明に取り組んでいます。また、精製酵素を用いて、試験管内でヒアルロン酸を合成する実験系の確立を目指しています。生体内のヒアルロン酸合成を試験管内で再現することは、ヒアルロン酸生合成に必要な因子の特定やヒアルロン酸生合成機構の解明につながります。
プロフィール
岡山県の瀬戸内海に面した地域で高校まで過ごしました。高校の生物の先生が大学と共同で研究を行っており、研究環境が身近にあったことも影響して生物好きに。そして、大学や大学院では、分子生物学を学びました。その後、大学附属研究所や大学院医学研究科の教員を経て現職。この間、日本学術振興会海外特別研究員としてアメリカに留学。現在、理学、薬学、医学3分野の境界で研究を展開しています。
高校生へのメッセージ
大学の学びは自由です。ぜひ自分なりの「知りたい」や「好き」を探究してください。研究室では、生体内でヒアルロン酸がどのようにして作られるのか、その謎の解明に迫る基礎研究を行っています。実際に行っている研究は、基礎研究ですが、その成果の先には、老化予防効果のある医薬品や食品の開発につながるかもしれません。ヒアルロン酸研究の中核研究室として、ここから最新の成果を世界に発信していきます。