2026.10.28

文化学部「旅行産業論」にJTB山北栄二郎会長が登壇

― 「交流の力」で切り拓くツーリズムの未来 ―

2026年10月14日(水)文化学部専門教育科目「旅行産業論」に、株式会社JTB代表取締役会長執行役員の山北栄二郎氏をゲスト講師として迎え、特別講義を実施しました。

「旅行」から「交流」へ―ツーリズムの社会的重要性

「旅行産業論」は、旅行・観光産業の現状や課題、将来展望について、企業経営や社会的意義の観点から実践的に学ぶ授業です。第3回となる今回は、文化学部文化観光学科を中心に、約200人の学生が受講しました。
山北氏は、「ツーリズム産業の社会的重要性」「旅行を起点に広がるJTBグループの交流創造事業」「社会にはばたく皆さんへ」の3部構成で講義しました。移動や交流は人類の根源的な欲求であり、ツーリズムの本質である「交流」には、感動や学び、異文化間の相互理解、イノベーション、経済の活性化、平和、持続可能性など、多様な価値を生み出す力があると説明しました。

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講義を行う山北氏

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人の力とデジタル基盤で「交流」を創造

JTBは、切符や宿泊券を扱う「Ticket Agent」、パッケージ旅行を販売する「Travel Company」と歴史を重ね、課題解決を支援する「Solution Company」を基盤とし、「交流創造事業」へとビジネスモデルを進化させてきました。山北氏は、この事業について、デジタル基盤の上に人の力を生かし、人と人、人と地域、人と組織の出会いと共感を持続的に生み出すことを目指していると説明しました。
AI時代には、データやデジタル技術によって顧客理解や市場予測を高度化する一方、実際に人と人が出会う「リアルな交流」の価値が一層高まり、人々のWell-beingのよりどころになると指摘。「Human and Digital」の考え方のもと、旅行の手配にとどまらず、体験や旅の目的そのものを創り、旅行者・地域・企業の課題解決と価値向上を目指す方向性を示しました。

京都観光の可能性と課題

京都については、寺社仏閣や庭園などの「生きた文化遺産」に加え、伝統を基盤に革新を生み出してきた都市としての魅力が紹介されました。また、オーバーツーリズムへの対応として、デジタル技術を活用した時間・場所の分散や周遊の促進、高付加価値な体験の創出により、観光課題の解決と地域の持続可能性を両立させながら、新たな価値やビジネス機会へ転換する視点が示されました。

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講義を聴く学生の様子

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学生の感想

受講した学生からは、次のような感想が寄せられました。

  • 異なる文化を理解し、新しい考え方に触れる機会になった。
  • AIなどの技術を活用しながらも、人と人との実際の交流が生み出す価値を大切にすることが重要だと感じた。
  • 実際に現地を訪れ、自分の目で見て現地の人と交流することで得られる感動や学びを、今後に生かしていきたい。
  • 「今から努力を重ねることで世界への視野を広げられる」という言葉に、大きな勇気をもらった。

学生にとって、AIなどの技術が進展する時代におけるリアルな交流の意義を再認識するとともに、自身の学びと将来を考える機会となりました。

山北氏のコメント

このたびは、京都産業大学で講義をする機会をいただき、誠にありがとうございました。学生の皆さんが一言一言に真剣に耳を傾け、熱心に学ぼうとする姿に深く感動し、私自身にとっても大変実り多いひとときとなりました。皆さんの熱いまなざしに、私も元気と勇気をいただきました。観光を志す皆さんには、人と人との出会いや交流が生み出す力を信じ、柔軟な発想と挑戦する心を持って、これからのツーリズムの未来を切り拓いていってほしいと願っています。このような貴重なご縁をいただきましたことに、改めて御礼申し上げます。

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文化学部前で。山北氏、髙﨑教授、近藤文化学部長

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開催概要
科目名 「旅行産業論」(第3回)
日時 2026年10月14日(水)15時00分~16時30分
会場 京都産業大学
講師 株式会社JTB 代表取締役会長執行役員 山北 栄二郎氏
担当 文化学部 教授 髙﨑 邦子