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京都産業大学経営学部の「アントレプレナーシップと戦略」(担当:森口文博准教授)では、変化の激しい時代を主体的に生き抜くためのアントレプレナーシップ(起業家精神)について学んでいます。
第3回講義では、教育者として活躍する傍ら、自らも事業創造に取り組む一般社団法人アントレ教員ラボの池田巧氏をゲストスピーカーに迎え講演いただきました。
「失敗したらハイタッチ!」
講演は意外なアイスブレイクから始まりました。学生たちは二人一組になり、「1・2・3」と交互に発声。慣れてきたところで、「1」を拍手に置き換え、さらに別の数字も動作に変えていきます。単純そうに見えて意外と難しく、教室のあちこちで思わず間違える学生の姿が見られました。
しかし、このワークには一つのルールがあります。
それは、「間違えたらハイタッチ」。
教室には自然と笑い声があふれ、失敗を気にする空気はありません。池田氏は「今日はたくさん失敗する時間です」と語りかけました。
失敗を避けるのではなく、まずやってみること。失敗してもそこから学び、再び挑戦すること。このアイスブレイクには、講演全体を貫くアントレプレナーシップの考え方が込められていました。
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アントレプレナーシップは「起業家だけのもの」ではない
「アントレプレナーシップ」という言葉を聞くと、起業家や経営者を思い浮かべる人も少なくありません。
しかし池田氏は、アントレプレナーシップとは会社を立ち上げる人だけに必要なものではなく、「失敗を恐れず、自ら機会をつくり、他者とともに新たな価値を生み出す姿勢」であると説明しました。
企業で働く人も、公務員も、教員も、そして学生も、自らの意思で未来を切り拓いていくことができる。その第一歩として、「まず行動してみる」という姿勢が重要だと池田氏は強調しました。
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「どんな人生を歩みたいか」を考えるワークショップ
講義では、学生一人ひとりが将来の人生設計について考えるワークにも取り組みました。
学生たちは、年齢と金銭的な資産を軸に、自分が思い描く人生をグラフで表現。その後、時間や健康、経験、人とのつながりなど、さまざまな人生の資源について考えました。講義の最後には、もう一度同じグラフを描き、自分の考えを振り返りました。
池田氏は、人生の戦略を「限られた人生の資源を、どこに使うかを決めること」と述べ、講義で学ぶ「戦略」の考え方は企業経営だけでなく、一人ひとりの人生にも当てはまることを紹介しました。
企業が経営資源を活用しながら未来を描くように、人生もまた戦略的に設計していくことができる。講義で学ぶ「戦略」の考え方が、キャリアや人生そのものにも応用できることを学生たちは学びました。
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「今あるもの」から始めるという発想
将来の夢や挑戦したいことを考えるとき、多くの人は「もっと能力がついてから」「準備が整ってから」と考えがちです。しかし池田氏は、熟達した起業家の意思決定理論であるエフェクチュエーションに言及し、
• 自分は何者なのか
• 何を知っているのか
• 誰を知っているのか
という視点から、自分自身がすでに持っている資源に目を向けることの大切さを伝えました。
何か特別な条件が整うのを待つのではなく、今ある強みや経験、人とのつながりを活かしながら一歩を踏み出していく。その考え方は、学生たちにとって大きな気づきとなったようです。
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「願いをおこす力」を身につける
講演の終盤、池田氏はアントレプレナーシップを「願いをおこす力」と表現しました。
自分や他者の「こうだったらいいのに」という願いに気づく(起こす)。そして、仲間とともに新たな価値として形にしていく(興す)。
誰かのために何かを生み出す経験は、自分自身の見方や可能性を広げることにもつながります。
「つくることで、つくられていく。」
他者のために行動することが、自分自身をも変えていく。そんなメッセージが込められています。
学生たちは、自らの将来像について考えながら、「未来は与えられるものではなく、自ら創り出すもの-変化の傍観者から、変化の当事者へ」というメッセージを受け取りました。
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学生との対話:リアルな悩みに回答
講義終了後も、池田氏との交流を希望する学生がInnovationラボに集まり、熱心に意見を交わす姿が見られました。
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実践を通じて学ぶ京都産業大学のアントレプレナーシップ教育
今回の講義では、アントレプレナーシップを知識として学ぶだけでなく、実際に体験し、自分自身の人生に引き寄せて考える機会となりました。
「失敗したらハイタッチ」というアイスブレイクに象徴されるように、京都産業大学のアントレプレナーシップ学環では、「失敗しない4年間って、失敗かも」というスローガンを掲げ、失敗を恐れず挑戦する姿勢を大切にしています。
京都産業大学では今後も、多様な実践者との出会いを通じて、学生一人ひとりが自らの可能性を広げ、「未来を起こす力」を育む学びを提供していきます。
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