2026.10.14

感染症分子研究センター20周年記念シンポジウム「感染症から暮らしを守る」を開催

京都産業大学感染症分子研究センターは、前身である鳥インフルエンザ研究センターの設立20周年を記念して、2026年9月26日(土)、京都産業大学むすびわざ館において、20周年記念シンポジウム「感染症から暮らしを守る ―研究の最前線から学ぶ予防と未来への備え―」を開催しました。
当日は一般市民をはじめ137人が参加し、感染症研究の最前線で活躍する研究者による講演に耳を傾けました。講演では、生命科学の進展と感染症研究の未来、鳥インフルエンザやマダニ媒介感染症、新型コロナウイルス感染症、さらには植物由来の抗ウイルスタンパク質の可能性など、多岐にわたるテーマが紹介されました。

基調講演を行う四ノ宮成祥氏(国立健康危機管理研究機構・国立感染症研究所)
自然科学の発展が感染症研究にもたらす影響について解説する四ノ宮成祥氏

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オシロイバナ由来の抗ウイルスタンパク質について講演する津下英明教授
コムギ由来の抗ウイルスタンパク質の可能性を紹介する羽深典之客員研究員

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マダニ媒介感染症のリスクと予防について解説する前田秋彦教授
鳥インフルエンザ研究20年の歩みを振り返る高桑弘樹教授

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新型コロナウイルス感染症と人々の行動・意識について解説する広田茂教授

感染症との向き合い方を考える総合討論

シンポジウムの最後には、感染症分子研究センター長の板野直樹教授の司会により、総合討論「あなたと家族を守るために知っておきたい感染症との向き合い方」を実施しました。
討論ではまず、「感染症対策のための備え」をテーマに、登壇者がそれぞれの専門分野の視点から、日頃から心掛けるべき対策について意見を述べました。科学的知見を正しく理解し、正しい情報に基づいて行動することの重要性や、野外活動時の適切な服装などが紹介され、感染症対策は特別な場面だけでなく日常生活の中で継続して取り組むことが大切であるとの認識が共有されました。
続いて、「未来の可能性 ~感染症研究はどう変わるのか~」をテーマに議論が行われました。AIやゲノム解析などの新しい技術の発展によって、感染症をより早く発見し、迅速に対応できる社会の実現への期待が示されるとともに、気候変動や国際的な人の移動の活発化に伴い、動物由来感染症への対策の重要性が今後さらに高まるとの見解も示されました。
会場との質疑応答では、参加者から医療・介護現場における感染リスクに関する質問が寄せられ、感染症への備えには研究者や医療・介護関係者、行政、市民が連携して取り組むことの重要性が再認識されました。
総合討論の締めくくりとして、センター長より、「感染症を必要以上に恐れるのではなく、正しい知識を持ち、自分にできる予防行動を続けることが、自身や家族を守ることにつながる」との考えが示されました。また、感染症の発症や重症化には生活習慣や基礎疾患、さらには加齢が深く関わることから、感染症対策には病原体への対応だけでなく、一人ひとりが健康な状態を維持することも重要であるとの認識が示されました。

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感染症との向き合い方について議論する総合討論の様子

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感染症分子研究センターは、設立20周年を新たな出発点として、感染症研究と予防医学研究を推進してまいります。これらの研究を通して、人々の健康と安心な暮らしを支え、感染症に強い社会の実現に貢献してまいります。