2026.08.04

細部の魅力を見つめる――美術作品画像を使ってネイルチップ制作

突然ですが、こちらはとある有名な印象派の画家の作品の一部になります。その有名な画家とは、いったい誰でしょうか?

美術史研究の本場イタリアでは、こうした美術作品の細部だけを見て、どの時代に、誰があるいはどのような流派の画家が描いた作品なのかを当てる、いわば「目利き」の訓練を行います。絵筆の運び方、輪郭線、服の皺、水や木々の描写など、細部から読み取れる情報を元に制作者を割り出す、難易度の高い技術です。

(写真1)美しい色合いが魅力的です。作者は有名な、あの人です。

文化学部文化構想学科 桑原 夏子 准教授のゼミ「国際文化演習ⅠA」では、この訓練方法を楽しく取り入れることを目指し、美術作品の細部画像を使ってネイルチップを制作しました。この企画は文化学部文化構想学科の須永 恵美子 准教授の主催する「文化学の学びを可視化するものづくり教育プログラム」(京都産業大学教育イノベーション・トライアル支援制度による支援)の一環でもあります。

(写真2)11号館2階のデジタルヒューマニティーズラボでゼミを行いました。

作品や画像には著作権があります、どのような著作権があるかについて学んだあと、著作権の切れているパブリック・ドメイン(クレジット表記や承諾なしで複製・改変し、商用・個人利用することのできるもの)の画像を探し、制作開始。

(写真3)7月の大塚国際美術館見学での成果を生かし、どの作品でネイルチップを作るか相談。

(写真4)パブリック・ドメインの画像を確認。身近な画像もきちんと扱う必要があります。

そしてデジタルヒューマニティーズラボに設置してあるパソコンを使い、著作権の切れている画像を入手、トリミングして細部の画像を切り抜きます。最後にオリジナルのネイルチップが作れるウェブサイトに画像を入れて、できあがり!

(写真5)どのようなデザインにするか会議中。

(写真6)制作したネイルチップ

(写真7)制作したネイルチップ

(写真8)制作したネイルチップ

(写真9)制作したネイルチップ

(写真10)制作したネイルチップ

いかがでしょうか?それぞれのグループの個性がよく出ています。冒頭でお見せした画像(写真1)は(写真9)のネイルチップに使われていますが、これはルノワール(1841-1919年)の《ピアノに寄る少女たち》(写真11)から切り取られたものでした。

春学期のゼミ最終回の茶話会では、3年次生はもちろん、4年次生、2年次生も一緒に完成品を見て、美術作品の細部の魅力を再確認しました。文化構想学科は「デジタル×人文学」を特色の一つとしていますが、「文化学の学びを可視化するものづくり教育プログラム」のおかげで「デジタル×美術史学」の楽しい実践ができたように思います。

(写真11)ルノワール《ピアノに寄る少女たち》全体図