2026.07.22

経営学部で「組織変革」について学ぶ!組織を変えるには、まず組織文化を変える

株式会社ビジネスコンサルタント取締役常務執行役員 石川 大介氏

経営学部の組織変革論(担当:高尾 義明教授)において、今回、株式会社ビジネスコンサルタント取締役常務執行役員の石川 大介氏をゲストスピーカーとしてお招きし、実際の企業事例や組織変革の理論をもとに人や組織がどのように変化していくのかについて、講義が行われました。講義では、学生同士の対話やグループワークも行われ、組織の中で変化を生み出すために何が必要なのかを考える機会となりました。

(学生ライター 法学部 2年次 山岡 由茉)

人はなぜ変わりたいのに変われないのか

授業の前半では、「変えたい習慣」について学生同士で話し合いました。人は変化を望みながらも、慣れ親しんだ行動や考え方を維持しようとする傾向があります。
学生たちは事前課題として持ち寄った「自分が所属してきた組織(サークル・アルバイト・ゼミなど)で感じた"組織あるある"」を共有し合いながら、自身の経験を振り返り、変化を妨げる要因について考えました。

インフラ会社の現場から学ぶ安全文化の改革

続いて紹介されたのは、インフラを支える工事会社の組織改革の事例です。同社では、工事現場で死亡事故が発生したことを契機に、「二度と同じような事故を起こしてはならない」という強い危機感のもと、安全文化の改革が進められました。ポイントは、「安全第一」と掲げるだけでは組織は変わらないこと、トップが安全を守る行動を適切に評価し、称賛する仕組みを整えることで、その行動が組織内に浸透していきます。どのような行動を認め、評価するのかが、組織文化を形づくる重要な要素であることを学びました。

変化を定着させるための3段階

組織変革の理論として、クルト・レヴィンの「3段階モデル」が紹介されました。これは、変革を「解凍」「移行」「再凍結」の3つの段階で捉える考え方です。現状の価値観や行動を見直し、新しい行動へと移行し、それを習慣として定着させることで、組織の変革は実現するという考えです。
鉄道会社の事例でも、現場で声を出して確認する環境を整え、安全のために立ち止まった人を評価することで、習慣や文化を組織に根付かせていきました。こうした取り組みが、組織文化の変革につながることを学びました。

授業の最後には、質疑応答の時間が設けられました。大勢の前で話す際に心掛けていることについて質問がなされ、石川氏は「どのように話せば相手に分かりやすく伝わるのかを常に考えながら話している」、また、「知識を伝えるだけではなく、人や組織が変わる瞬間に立ち会い、その変化を支えた経験などを自身の言葉で伝えることを考えている」と語られました。


今回の授業を通して、組織を変えるためには制度やルールを整えるだけでなく、「習慣」や「文化」が重要であることを学びました。特に、評価の仕組みが組織文化の形成に大きな影響を与えるという考え方が印象に残りました。自分自身が組織の一員としてどのような行動を取るべきかを考えるとともに、変化を生み出すための取り組みについて理解を深める貴重な機会となりました。