2026.07.22

文化学部 梶原洋一准教授が国際中世学会議で研究報告を行いました

文化学部の梶原 洋一 准教授が、2026年7月6日から9日にイギリス・リーズ大学で開催された国際中世学会議(International Medieval Congress)において、研究報告を行いました。

国際中世学会議は、リーズ大学中世研究所が主催する中世研究分野の国際学会であり、中世に関するあらゆるテーマについて研究成果や研究動向を共有するための学際的なフォーラムです。1994年の創設以来、歴史学をはじめ、文学、宗教学、美術史、考古学など多様な分野の研究者が世界各国から集う場として発展してきました。現在では毎年2,000件を超える研究発表が行われ、60か国以上から研究者が参加する、ヨーロッパ最大規模の中世研究国際会議として知られています。研究発表だけでなく、書籍展示や公開イベント、研究交流の機会も数多く設けられており、中世研究の最新成果を発信するとともに国際的な研究ネットワークを形成する重要な場となっています。

国際中世学会議の様子①

国際中世学会議の様子②

発表を行う梶原准教授

梶原准教授の研究発表は “A Manipulated Identity? Academic Values in the Memory of Dominican Friars”(「操作されたアイデンティティ?―ドミニコ会修道士の記憶における学問的価値観」) と題するもので、中世ヨーロッパのカトリック修道会であるドミニコ会が、どのようにして「学問を重んじる修道会」としての自己イメージを形作っていったのかを考察したものです。発表では、15世紀末の説教を分析し、本来は大学との関わりが強くなかった聖人が、後世には学問的な理想像として語られるようになったことを明らかにしました。こうした事例を通じて、修道会が過去の記憶をその時代の価値観に合わせて解釈し直しながら、自らのアイデンティティを形成していく過程について報告しました。発表後の質疑応答では、各国の研究者から多くの質問や意見が寄せられ、活発な議論が展開されました。

今回の発表は、文化学部における人文学研究の成果を国際社会に向けて発信する貴重な機会となりました。本学では、教員の研究活動と国際的な学術交流を積極的に支援しており、今後も世界各国の研究者との交流を通じて、新たな知見の創出と学術研究の発展に貢献してまいります。