2026.07.27

企業を支える人事・労務部門の役割を学ぶ―法学部「人事・労務の実務」でゲスト講義を実施

2026年6月10日、法学部専門教育科目「人事・労務の実務」では、ヤンマーパワーテクノロジー株式会社 人事総務部人事部人事労務グループの小林 常晃氏をゲスト講師としてお迎えし、「企業における人事・労務部門の役割」をテーマに講義を実施しました。 

本講義では、企業における人事・労務部門の役割や業務内容を学ぶとともに、大学の講義で触れられる労働法の理論が実際の企業活動の中でどのように活用されているかについて理解を深めました。

人事・労務部門の役割と企業経営との関わり

講義では、人事の仕事では「面接や採用を行うだけではなく、“会社”と“働く人”との方向性(ベクトル)を合わせること」が重要であるとの説明がありました。人事・労務部門は、会社の発展と従業員の成長の双方に寄与する役割を担っており、採用や配置、人材育成など幅広い業務に携わっています。
また、人事・労務部門は「ミッション・ビジョン」「経営戦略」「経営計画」「業務執行」の全ての段階に関わっており、採用活動でも、応募者の能力だけではなく企業の経営理念やビジョンとの適合性が重視されることが説明されました。
さらに、近年は少子高齢化や人口減少による労働力不足への対応、多様性(ダイバーシティ)の推進、働きやすい職場環境の整備などが企業の重要課題となっていること、AIの導入や採用手法の多様化を背景として、キャリア採用を積極的に行う企業が増えていることも紹介されました。

人事・労務部門の具体的な業務を学ぶ

講義では、人事・労務部門の具体的な業務についても詳しく説明いただきました。
人事の仕事は、採用、配置、教育訓練、人事評価、昇進・昇格、報酬設計はもとより、労働条件の整備や安全衛生管理、さらには退職時の対応まで、従業員の入社から退職までのあらゆる場面に関わっています。
例えば配置業務では、能力の高い人材であっても配属先によって成果やモチベーションが変わるため、適材適所を実現することの難しさと重要性が説明されました。

自らのキャリアについて考える機会にも

講義の最後には、「キャリアは『創るもの』」とのメッセージが受講生に送られました。
少子高齢化やAIの普及などにより、社会環境が急速に変化する現代は先行きが不透明な「VUCA時代」と呼ばれています。そのような時代だからこそ、自分自身の価値観や将来像を主体的に考え、行動することの重要性を伝えていただきました。

受講生は、人事・労務部門は単に採用や給与計算を行う部署ではなく、企業理念の実現や組織の持続的な発展、従業員一人ひとりの成長を支える重要な役割を担っていることを知りました。また、大学で学ぶ労働法や雇用政策の知識が企業の現場でどのように活用されているのかを知るとともに、自身のキャリアや就職活動についても考える貴重な機会となりました。

法学部では、今後も実務家の方々による講義を通じて、理論と実務を結び付けた学びの機会を提供していきます。