ミツバチと学生の情熱が詰まった一杯:産学連携の「イチゴエール」誕生
京都産業大学 生命科学部高橋研究室・生態系サービス研究センターとおさぜん農園は、15年以上にわたるミツバチの受粉研究成果を社会に還元する新たな試みとして、イチゴエールを2026年4月27日に発売します。本プロジェクトの価値は、商品の開発に留まらず、以下の3つの要素が融合している点にあります。

15年以上にわたる研究の集大成:
2010年から続く京都産業大学 生命科学部(旧:総合生命科学部)高橋研究室と、おさぜん農園によるミツバチを利用したイチゴ受粉技術の基礎研究がベースとなっています。
学生参加型:
醸造に使用されるイチゴは、本学の学生が卒業研究で取り組んだ受粉試験による成果と、有志学生らがおさぜん農園のハウスで収穫されたものを一粒ずつ丁寧にピューレ状にし、醸造家の指導のもと製造したものです 。
社会実装への挑戦:
生態系サービス研究センターが研究知見を引き継ぎ、地元のことことビールの醸造技術と連携することで、科学的知見を美味しい一杯として社会に届けます。
ミツバチが育み、学生たちが丹精込めて準備した、イチゴ本来の甘酸っぱい味わいをお楽しみいただける特別なエールです 。

イチゴの花に訪花するミツバチ(左上)、イチゴハウスで受粉調査をする学生(右上)、本学で飼育したミツバチ群をおさぜん農園のイチゴハウスに設置したところ(左下)、ミツバチ受粉により生産されたイチゴの官能評価(右下)。
研究の背景と成果
京都産業大学 生命科学部の高橋研究室では、おさぜん農園とミツバチ類を利用したイチゴの受粉技術に関する基礎研究を積み重ねてきました。その成果として、園芸農家向けの受粉利用マニュアルの作成や、冬場の園芸ハウスでミツバチの寿命を延ばすための保温資材(ミツバチホーム)の開発など、現場の課題を解決するための技術を確立してきました。

基礎研究から社会実装へ
これらの基礎研究によって培われた知見は、現在、同大学の生態系サービス研究センターへと引き継がれています。研究の成果を広く社会に還元するための取り組みが進む中で、今回、おさぜん農園との新たな連携としてイチゴエールが誕生しました。
手仕事とこだわりが詰まった醸造
今回発売するイチゴエールには、これまでの研究成果を活かして育てられたイチゴを、贅沢にたっぷりと使用しています。醸造するにあたり、本学有志学生がおさぜん農園のイチゴハウスで収穫されたイチゴを一粒ずつ丁寧にピューレ状にしました。大学の科学的な知見と学生たちの情熱、そして醸造技術が一つになった特別な一杯です。

発売情報
本研究に関連した研究支援
環境省・環境総合研究推進費:在来マルハナバチによる環境調和型ポリネーション様式の確立に関する研究
農林水産省・委託プロジェクト研究:農業における昆虫等の積極的利活用技術の開発研究
農林水産省・農食支援事業:生物多様性の保全に配慮した在来種によるトマト授粉用生物資材の開発
