ボランティアセンターでは、2024年1月1日に発生した能登半島地震を受け、継続的に現地支援活動を実施してきました。
2025年度は、計3回の現地支援を行いました。
6月現地支援
| 日程 | 2025年6月6日(金)~6月8日(日) |
|---|---|
| 活動地 | 輪島市、能登町 |
| 参加者数 | 3人 |
6月の支援活動では、冬季を経た奥能登地域の復興状況の把握および新たな支援ニーズの調査を中心に行いました。あわせて、2024年度の活動で出会った方々との再会を通じ、復興の歩みをともに喜び合う機会となりました。
また、浄土真宗大谷派奥能登ボランティアセンターが実施する仮設住宅でのコミュニティ形成支援である「コミュニティ居酒屋」をお手伝いし、食事の提供を通して被災された住民の方々との交流を深めました。
さらに、活動の合間には、復興に向かう奥能登の観光資源を視察し、支援にとどまらない多面的な地域理解を深めることができました。
写真の返却に関する取り組み
2024年9月の豪雨災害に対し、ボランティアセンターでは同年11月に輪島市沿岸部での支援を行い、家屋内の泥出し作業などに取り組みました。
その際、泥により汚損した写真を住民の方からお預かりし、「きれいにしてお返しする」ことをお約束しました。しかしながら、損傷の程度が大きく、完全に元の状態へ復元することは困難でした。
そこで、写真を大切な思い出として残していただけるよう、新たに額縁を制作し、その中に収めてお返しすることとしました。額縁は能登半島をモチーフにデザインし、損傷部分が目立ちにくくなるよう工夫しました。デザイン・制作にあたっては、本学情報理工学部伊藤慎一郎研究室の協力のもと、レーザーカッターを用いて作成しました。
写真の返却のために再訪した際には、かつて泥に覆われていた家屋が修繕されている様子が見られ、住民の方々の明るい表情とともに、復興の着実な進展を実感することができました。
なお、本活動は日本財団ボランティアセンターとの共催により実施しました。
学生の感想
- 奥能登の復興に関わることで、自分の地元にも歴史があり、それを誇りに思う人たちがたくさんいることを思い出しました。私も自分の地元について語りたい、と思うようになりました。
- 奥能登には力がある。自分たちの住んでいる地域の力をみんな信じている。それが復興を推し進める原動力なのだと思いました。
8月現地支援
| 日程 | 2025年8月22日(金)~8月26日(火) |
|---|---|
| 活動地 | 輪島市 |
| 参加者数 | 6人 |
6月の調査結果を踏まえ、8月に現地支援活動を実施しました。今回、輪島市中心部において若者支援を行う「わじまティーンラボ」の視察や夏祭りへの参加、西保地区での見守り活動などに取り組みました。
わじまティーンラボでは、震災および水害という二度の被災からの復興の過程や、被災後の若者の状況・ニーズについて貴重なお話を伺うことができました。
西保地区では、お茶や菓子を持参して戸別訪問を行い、生活状況や体調の聞き取りを通じて、住民の方々の困りごとの把握に努めました。炎天下での活動は厳しいものでしたが、被害の痕跡が色濃く残る地域の現状から、復興に関する新たな学びを得る機会となりました。
また、浄土真宗大谷派奥能登ボランティアセンターが取り組む「コミュニティ居酒屋」にも引き続き参加しました。京都女子大学家政学部食物栄養学科の学生が中心となり、京都の食材を活かした料理の提供が行われ、その運営を支援しました。
また、浄土真宗大谷派奥能登ボランティアセンターが取り組む「コミュニティ居酒屋」にも引き続き参加しました。京都女子大学家政学部食物栄養学科の学生が中心となり、京都の食材を活かした料理の提供が行われ、その運営を支援しました。
今回、食事を通じた交流に加え、「ポータブル櫓」を制作し、盆踊りをともに楽しむ機会を設けました。これを契機に、地域に伝わる音頭や踊りを教えていただくなど、住民の方々との関係がより深まりました。
学生の感想
- 「家は壊れても自然は残る」という言葉と出会いました。能登の復興は能登の時間に合わせて進んでいる、そう語れる能登の豊かさをうらやましく思いました。
- 狭いコミュニティだからこその課題や悩みもありますが、それが地域の誇りを生み出していると思いました。私もコミュニティの中に居続けたいです。
- 輪島が「被災地」から「また行きたい場所」になりました。そして、何度も会いたい人ができました。これからも、何度も足を運びたいです。
- 自分なら受け入れることがとうていできない運命を受け入れている人たち、大きな被害を受けても「まだ住み続けるよ」と言う人たちの強さはどこから来るのだろう。
- どう話したらいいんだろう、そう思っていましたが、住民の方々は私たちにたくさん話をしてくれました。自分の好きなことを語る姿は、希望そのものでした。
- 去年から奥能登に関わっていますが、ようやく人々が「未来」を語り始めたように感じます。つらい記憶を心に留めておくことも大切ですが、ここをもっといい所にできる、という話が出ていました。未来を考えることは希望だと思います。
11月現地支援
| 日程 | 2025年11月1日(土)~11月4日(火) |
|---|---|
| 活動地 | 能登町 |
| 参加者数 | 16人 |
11月の支援活動では、能登町赤崎地区において、耕作放棄地の再生に向けた援農活動を実施しました。同地区では、人口減少や災害の影響により、使用されなくなった農地が増加しています。今回は、再び活用を希望する農地の草刈りおよび整地作業に取り組みました。
長期間手入れされていなかった畑は、背丈ほどの雑草に覆われていましたが、悪天候の中、慣れない手鎌や草刈り機を用いて作業を進めた結果、2日目には見違えるほど整った景観を取り戻しました。

なお、本活動も日本財団ボランティアセンターとの共催により実施しました。
学生の感想
- イベントに参加したときに、支援団体の方と再会しました。その方は「私たちも遊びに来ているから」とおっしゃっていました。私たちは楽しめる場でつながっている、支援活動でなくてもつながれる、能登を起点に人がつながっている、ということを実感しました。
- 「海を憎く思うのか」という問いに、今まで私たちを育んできたのも海だ、という答えをもらいました。出会い、話すことによって、私の価値観は変化していきました。
- 農作業ははじめてでしたが、私たちが手を加えることで、人々が前向きになるきっかけになったのかもしれない。
- 完全にもとに戻ることだけが復興ではない。来るだけでも復興、関心を持ち続けるのも復興。だから、人が喜ぶ、笑顔になれることにこれからも取り組みたいです。