11月5日(水)、生命科学セミナーを開催しました。今回は、産業生命科学科の野村 哲郎教授および前田 秋彦教授を講師にお迎えし、それぞれ「生物保全と育種の視点から見たハチ類の性決定機構」、「マダニ媒介性感染症」と題した講演を行っていただきました。
当日は、教員、大学院生、学部生を含む多くの参加者が聴講し、活発な質疑応答や討論が行われ、大変有意義な時間となりました。
3年次生の坂野 舞子さんは、「ハチ類の性決定には性決定遺伝子が関わっており、その働きによって2倍体雄が発生することが分かりました。2倍体雄が生じると、本来は働きバチとなるはずの個体を失うことになり、蜂群全体の生産力や活力が低下することを知りました。また、雄が集合地を形成して交配を行うミツバチの交配の仕組みもとても興味深かったです。」と感想を述べました。
4年次生の實松 詩乃さんからは、「近年増加傾向にあるダニ媒介性感染症は、国内においては未だ十分な研究がなされていないだけであり、私たちの生活圏には未知のウイルスが潜んでいる可能性があることの恐ろしさを実感しました。また、ウイルスの増殖を抑える働きを持つタンパク質(Mx)に興味を持ったため、細胞内での働きなどについて、もう少し詳しく知りたいと思いました。」との感想をいただきました。
今回のセミナーを通して、生命科学部の研究成果に触れるとともに、参加者の探究心をさらに深める貴重な機会となりました。
