2025.06.26

社会協働型ワークショップ 2025年度第1回公開授業を開催しました

 現代社会学研究科専門教育科目「社会協働型ワークショップ」では「自然と文化」「身体と社会」「人と組織」をテーマに、社会との協働の架け橋となるための理論と実践を、ゲスト講師とのディスカッションを通して学んでいます。毎回のゲスト講師による講演は、全学の学生と教員に向けた公開授業となっています。

 5月17日(土)に開催された第1回目の公開授業では、京都御苑きのこ会を主宰する佐野修治氏に「菌(きのこ)学 の『道案内』—『きのこ』を楽しく学ぶ」というタイトルで「自然と文化」をテーマに講演をしていただきました。

佐野先生の講義風景

 佐野氏はアパレルメーカーを定年退職後、ケア・ワーカーとして働きながら、京都を中心に、さまざまな人を対象としたきのこ観察会を開催しておられます。共著書には『カラー版 きのこ図鑑 幼菌の会編』(2001年、家の光協会)、『日本の毒きのこ フィールドベスト図鑑』(2003年、学習研究社)があります。

 今回の講演では、豊富なきのこの標本や写真、きのこをモチーフにした工芸品などを見せていただきながら、医、食、文学・芸術、工芸などの分野で私たちの生活・文化にきのこがどのように関わっているのかを講義していただきました。また、きのこを通して人生を考える、ということについても教えていただきました。

キャンパス内で見つけたヒトヨタケの仲間

 教室での講演ののち、キャンパス内を散策し、本学の敷地内に生育する貴重なきのこを実地で観察する機会もつくっていただきました。人の暮らしと深く結びつきながらも、決して、人にコントロールされることのないきのこの生態について学ぶとともに、本学のキャンパスが自然観察にも適した「宝の山」であることを知るよい機会にもなりました。