京都産業大学 卒業生の声

外国語学部

防衛省

岡田 悠さん

2019年 外国語学部 ヨーロッパ言語学科 卒業

Keywords国家公務員、国防、安全保障

「言語+分野を超えた学び」で国を守る

防衛省に勤務しています。在学中から⽇本の安全保障に関わる仕事に就きたくて、国家公務員を受験。1年目は戦略情報分析室という部署で世界各国の国防費や気候変動による軍事的影響などのリサーチを担当し、海外の資料に埋もれる毎⽇でした。3年目を迎えた今は⼼機⼀転、東京を離れ沖縄に赴任。地⽅調整課というところで⽶軍基地と地域をつなぐ仕事をしています。
⼤学⽣の頃は専攻のドイツ語を学ぶ⼀⽅で、⼼理学や環境問題、国際関係などさまざまな分野の授業を受けていました。「⾃分はどんなことに興味があるのか」。悩みながらではありましたが、同じキャンパス内で語学だけでなく幅広い分野を学べたことが、結果的に私の糧になりターニングポイントになったのだと思います。

今の仕事につながる分野に興味を持ったきっかけも⼤学2年次に出会った「安全保障論」という授業でした。「こちらを⽴てればあちらが⽴たず」。国の安全という最優先事項において利害が異なる国同⼠がwin-winの落としどころを⾒つけていく。⾔語や⽂化、政治・経済はもちろん、⾃然環境まで影響するような複雑な学問ですが、真剣に取り組むほどおもしろく、いつしかそんな「正解のない学び」に惹かれていました。実際に防衛省として国防に携わる上では、国の安全確保のため譲れない一面も多くありますが、より良い安全保障環境を目指して様々な可能性を検討する日々は、非常にやりがいを感じるものです。
たとえば、外交戦略の考え方のひとつに、軍事力などの「ハードパワー」と対をなす政治的価値観や文化などの「ソフトパワー」というものがあります。自衛隊は定義上ハードパワーになりますが、海外での救助活動などはソフトパワーの一面を有していると私は考えます。現代の国際社会では、武力だけが国の安全を守るものではありません。国の安全を確保するため、これまでのやり方に囚われない、様々な分野から検討することも今後の防衛政策で重要になってくると思います。
「正解のない学び」の中でよりよい選択肢を見つけていくには、多角的に物事を捉えることが必要です。
ワンキャンパスである京都産業⼤学の外国語学部で触れた「⾔語+分野を超えた学び」によって得た多角的な視点は、国防に携わるこれからの仕事にもたしかに⽣きてくると感じています。

防衛省・自衛隊

在学生へのMessage

就職活動で大切なのは、とにかく現場に足を運ぶことです。そこで感じてほしいのは、職場の雰囲気や実際に働く人たちがどんな姿勢で仕事に取り組んでいるかということ。私は公務員という選択肢に絞ってはいたものの、外務省や警察庁、環境省など興味のあるところはすべて回りました。そのなかでも防衛省は特に人柄のよさや熱意を感じ、「一緒に働きたいな」と思わせてくれた職場でした。この先、長い年月をかけて勤める場所になると考えれば、とても大切な要素だと思います。

※掲載内容は取材当時のものです。

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