生物の進化のメカニズムや習性に基づいたアルゴリズムとその情報科学的応用
| 報告者 | 林原 尚浩 (情報理工学部 教授) |
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| 開催場所 | 京都産業大学 12号館12404教室+オンライン(Teams) |
| 開催日時 | 2025年12月22日(月)15:00~16:30 |
研究会概要
世界問題研究所では、令和7年12月22日(月)に本年度第6回の定例研究会を実施した。講師として本学情報理工学部教授の林原 尚浩 先生をお迎えし、「生物の進化のメカニズムや習性に基づいたアルゴリズムとその情報科学的応用」と題してご講演をいただいた。
ご講演では、まず「情報科学における難問」について紹介がなされた後、「生物の進化や習性を用いたメタヒューリティクス」の観点から、生物に範を取ったアルゴリズムとこれを用いた具体的な問題解決の研究成果が披露された。
「生物の進化や習性を用いたメタヒューリティクス」で紹介されたのは、遺伝的アルゴリズム、カッコウ探索、シロイルカ最適化といったアルゴリズムの例である。例えばカッコウ探索のモデルでは、鳥のカッコウの托卵行動を情報科学上のアルゴリズムとして活用するものである。こうした動物の行動は、例えば、与えられた空間に複数の設備を配置する際に、どうすればその組み合わせが最も効率的かつ最適になされるか、といった複雑な問題を解決するために応用することができる。
このような研究成果は、一定空間における資源の最も合理的な配分方法を導出するための研究とも言い換えることができる。この点で、林原先生のご研究は、情報科学から出発しながらも、社会的課題の研究にも応用可能であり、学際的な方向での発展可能性を秘めたきわめて興味深い意義をもつものである。ご講演では、そうした豊かな可能性をはらむ研究成果が精緻な考察とともに紹介された。
ご講演後の質疑応答では、多様な質問が多数出されたが、そのいずれにも、林原先生には丁寧にご回答いただいた。専門外の者にとっても、情報科学の最先端の研究成果にふれるとともに、社会科学への応用も含めて様々な示唆を得られる貴重な時間となった。林原先生のご協力とご配慮にあらためて感謝申し上げたい。
