「ウイルス性神経疾患におけるストレスの影響」
報告者 | 西野 佳以(生命科学部 准教授) |
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開催場所 | オンライン(Teams) |
開催日時 | 2021年5月26日(水)15:15~17:50 |
研究会概要
世界問題研究所は本年度の第2回定例研究会を5月26日にオンラインで開催した。今回の研究会には本学生命科学部・先端生命科学科ウイルス学研究室 准教授 西野 佳以 先生をお招きし、「ウイルス性神経疾患におけるストレスの影響」というタイトルでご報告を行っていただいた。
ご報告では、まず生物学的にみたウイルスの特徴について解説があり、ヒトや動物の脳炎の原因となり多様な神経症状をもたらすボルナ病ウイルスに関して、西野先生ご自身の研究を中心に詳しい説明が行われた。ボルナ病ウイルスは、自然界では様々な動物種で感染が一定程度広まっていると推測されているが、有効な治療法が確立していないため、発症を防ぐことが肝要となる。そこで、発症の可能性を高めると考えられているストレスの影響を確かめるため、西野先生はマウスにストレスホルモン(副腎皮質ホルモンのコルチコステロン)を投与して検証する実験を行った。ご報告では、その実験の結果が映像資料なども用いてとても分かりやすく紹介された。また、付随して新型コロナウイルスについても、ウイルス学の観点から説明が行われた。
その後、全体ディスカッションに移り、ウイルスが生物兵器として用いられる可能性や、新種のコロナウイルスが流行する可能性、哺乳類の進化にウイルスが果たした役割、今後必要になると考えられるウイルス対策、日本のウイルス学の現状などに関して、活発な質疑応答が行われた。
ご報告では、まず生物学的にみたウイルスの特徴について解説があり、ヒトや動物の脳炎の原因となり多様な神経症状をもたらすボルナ病ウイルスに関して、西野先生ご自身の研究を中心に詳しい説明が行われた。ボルナ病ウイルスは、自然界では様々な動物種で感染が一定程度広まっていると推測されているが、有効な治療法が確立していないため、発症を防ぐことが肝要となる。そこで、発症の可能性を高めると考えられているストレスの影響を確かめるため、西野先生はマウスにストレスホルモン(副腎皮質ホルモンのコルチコステロン)を投与して検証する実験を行った。ご報告では、その実験の結果が映像資料なども用いてとても分かりやすく紹介された。また、付随して新型コロナウイルスについても、ウイルス学の観点から説明が行われた。
その後、全体ディスカッションに移り、ウイルスが生物兵器として用いられる可能性や、新種のコロナウイルスが流行する可能性、哺乳類の進化にウイルスが果たした役割、今後必要になると考えられるウイルス対策、日本のウイルス学の現状などに関して、活発な質疑応答が行われた。