伊藤 浩之

ITO HIROYUKI
情報理工学部 情報理工学科 教授
学位
理学博士
専門分野
神経科学

研究テーマ

脳科学

高校生に向けた研究内容の紹介

我々の脳は大変に高度な計算を行っている計算機械です。最近の人工知能は脳の計算原理を模倣することで飛躍的な発展を遂げています。単純な神経細胞がネットワークを作ることで、どのようにして高度な計算が可能になるのかに興味を持って、実験と理論の双方から研究を行っています。特に脳の活動でコンピュータカーソルなどを動かすようなブレインマシンインタフェースの実現を目指しています。

ゼミナール/研究室のテーマ

脳の情報処理および学習の神経メカニズムの探求

私たちの脳は膨大な数の神経細胞(ニューロン)が緊密なネットワークを成すことで、さまざまな情報処理を行っています。この研究室では、脳内の神経ネットワークが外界の環境との相互作用を通じて、どのようなメカニズムで適切な機能を発現させているのかを探求しています。神経細胞活動の記録および解析による神経生理研究(ブレイン・マシン・インタフェース)と深層学習による人工ニューラルネットワークのシミュレーションを並行して研究を行っています。

ゼミ/卒業研究の紹介

脳波や筋電図などの生体活動信号を記録して、そのデータを人工知能で解析したり、統計解析することで我々の感覚情報処理やスポーツパフォーマンスのメカニズムを研究しています。学生時代は“役立つ”という価値観からはあえて離れて、“不思議”、“面白い”という知的好奇心を重視して、研究という“贅沢な無駄”に没頭することの重要性を理解してもらいたいと考えてます。

プロフィール

楽器の町である浜松市で育ちましたので、子供のころから多くのジャンルの音楽を聴いて楽しむ生活をしています。コンピュータ関連の学部に所属しますが、未だに携帯電話を持たないアナログ人間のため、迷惑がられています。中学生の頃から各種ジャンルのアナログレコードを収集していますが、最近は聴く時間が取れず、未聴な音楽メディア(ミチョランマと呼ばれます)と未読本が山になっています。

高校生へのメッセージ

情報があふれる世の中ですので、“お得な情報”を探すことに疲労して、空回りの人生を終えることの無いように注意してください。簡単に手に入る物は、すぐに価値はなくなります。何事に対しても自分の価値観と意見を持ち、主張できるように学んでください。Steve Jobsのスタンフォード大学卒業記念講演(Youtubeで視聴可)を聴いてみてください。