
秋山 豊和
- 学位
- 博士(工学)
- 専門分野
- インターネットミドルウェア、分散システム、セキュリティ
研究テーマ
高校生に向けた研究内容の紹介
インターネットミドルウェア技術の研究開発
「I oT」という言葉が、最近はすっかり一般的になりました。Internet of Things、つまり"モノのインターネット"。家電、車、家具、ペットの首輪......あらゆるモノに通信機能が付き、ネットにつながっています。またスマートフォンやクラウドサービスの普及により、世界中の人たちが、毎日長い時間インターネットに接続しています。
昔のインターネットは、コンピュータ同士をつなぐ比較的シンプルなネットワークでした。しかし現代は、世の中のあらゆるモノが24 時間365日ネットにつながりっぱなしです。通信データの量は爆発的に増えたのに、途切れさせることなく、しかも常につながった状態にする......実はこれは、とても大変なことなのです。
その大変なことをやっているのが、インターネットのミドルウェア。
パソコンやスマートフォンアプリ、通信機器などユーザーが使う部分と、インターネットをつなぐ、中間部分にあるシステムのことです。私の専門は、そのインターネットミドルウェア技術。複雑な処理が必要な高度なアプリケーションを構築する中で、既存のミドルウェアとどう組み合わせ、どうやってセキュリティ対応し、どのように速度を出しつつ安定運用するか。こうしたことを長年研究してきました。
少し前に開発していたのは、IoT によるバス安全運転支援システムのミドルウェア。走っているバスにセンサと通信機器を付けて、バスの走行状況や運転手の健康状態などのデータを計測し、サーバに送ります。「速く走りすぎではないか」とか「急ブレーキを踏んでいる」といった情報をリアルタイムで集めて分析し、バスが危ないと検知したらすぐに運転手に警告を出して知らせるというシステムのミドルウェアです。
私の研究室に所属しているのは、こうしたミドルウェアやネットワークに関心のある学生たちです。インターネットは、誰にでも使えるなくてはならない社会インフラとなりました。「見えないけど、大事なもの」であるインターネットを支えるために、覚えるべき知識も増えています。積極的にネットワークの知識と技術力を身に付けてほしいですね。
14号館の1階にあるサーバルーム前にて。秋山豊和研究室では「便利な仕組みの裏側」に迫る。
研究室の冷蔵庫には、学生が自作した「ドアの開きっぱなし防止センサ」が設置されている。ミドルウェア開発はこうした情報を集めるセンサなどIoT 機器との親和性が高い。
ゼミナール/研究室のテーマ
インターネットミドルウェア技術の研究開発
今日、インターネットは私たちの生活を支える重要なインフラとなっています。安定したインターネットの運用を実現するために、さまざまな技術開発が求められています。この研究室では、ユーザーが利用するアプリケーションとインターネットの間でさまざまなアプリケーションをささえる「ミドルウェア」の研究開発を行っています。