
研究テーマ
民族霊長類学のアプローチによる人と野生動物の関係から見た地域環境史
高校生に向けた研究内容の紹介
サルと人間の関係について研究しています。人間の生活と無縁なところで生活している野生のサルは、地球上にもうほとんどいません。人間の活動がサルに影響を与えたり、サルの活動が人間の生活を脅かしたりします。香港に住むアカゲザルは、人から餌をもらい続けた結果、その数を極端に増やしました。どうして餌をやるのか、どんな問題があるのか、サルが増えすぎたことを人々はどう考えているのか、香港の人々の社会から読み解こうとしています。
ゼミナール/研究室のテーマ
人と自然の関係にかかわる研究
自然だけ、人間だけをみるのではなく、自然と人間の関係に焦点をあてます。基礎文献の講読とディスカッションを全体で行い、読解・議論の技術の習得にも重点をおきます。グループや個人でテーマを決め、課題研究を行います。「観察」の実践を通して、フィールドワークについても考えを深められるようなゼミをします。
ゼミ/卒業研究の紹介
足立ゼミでは、卒業研究として、自然と人間の関係について、興味を持ったことを自由に研究してもらいます。卒業研究を完成させるために、様々な研究手法を学びます。ディスカッションの仕方、文章の書き方、プレゼンテーションのやり方など、研究をまとめて発表する力を総合的に養います。ゼミは講義とは違って、学生のみなさんが主体的に活動していく場です。教員は学生がやりたいと思う活動ができるようにサポートする役割を担います。
プロフィール
人間も含めた動物がどのようにコミュニケーションをとり、どんな社会を作っているのかに興味を持ち動物行動学の道に進み、サルを対象にしてアフリカやアジアで野生のサルの行動観察をしてきました。何も考えずにぼーっとサルを見ていると、人間社会のもめごとや争いごと、悩み事をすっかり忘れてしまうことがあります。
高校生へのメッセージ
何かを学ぶことは、とても楽しいことだと思います。答えの決まった問いの正解を知るのではなく、問いそのものを発見することの喜びこそが、学ぶ楽しみなのかもしれません。心から楽しめる学びを、一緒に探すことができたら、とてもうれしいです。