佐々木 究

SASAKI KYU
現代社会学部 健康スポーツ社会学科 教授
学位
博士(体育科学)
専門分野
体育・スポーツ哲学

研究テーマ

体育・スポーツ哲学

高校生に向けた研究内容の紹介

現在、私たちの社会では子どもからお年寄りまでさまざまな人々が、それぞれの仕方でスポーツを楽しでいます。しかし、スポーツは歴史の中で必ずしも「善きもの」として親しまれてきたわけではないようです。スポーツは今とは異なる時代・社会の中でどのように捉えられていたのか。私の研究は、こうした疑問に対して文献を手がかりに答えようとするものです。スポーツが今後も広く愛好されるために考えるべきことは多いように思います。

ゼミナール/研究室のテーマ


スポーツに関する哲学・歴史学の研究

スポーツや身体、体育といった対象に対し文献読解をとおしてアプローチします。人類は古くから自らと自らの営みについてさまざまなかたちで考察してきました。そうした先人たちの知見に学び、今度は私たち自身が考えを深めようというのが本演習のねらいです。

ゼミ/卒業研究の紹介

体育やスポーツに関する文献を読み、意見や疑問、感想などを出し合う読書会形式のゼミを行っています。一般的なイメージとしてスポーツと文献とは結びつきにくいかもしれませんが、たとえば新聞やネットの記事をはじめ文字によって記された史・資料は数多く存在しています。そこにはスポーツを自ら実践することや観戦することとは異なる、もう一つのスポーツの姿を見ることができるでしょう。もしかしたら、私たちの心を動かすようなスポーツの理想型は物語(フィクション)の中にこそ見出される、ということもあるかもしれません。

プロフィール

岩手県の沿岸の方で生まれ育ちました。幼い頃は生き物に夢中になり、本が読めるようになってからは人間の歴史に興味を持ちました。学校では部活動で始めたハンドボールをしながら毎日を過ごし、今は体育やスポーツについて文献を頼りに考えながら日々を過ごしています。大都会・京都にはなかなか慣れませんが、街のあちらこちらで長い歴史の息づかいを感じ、周辺の里山で故郷とは異なるさまざまな生き物との出会いを楽しんでいます。自宅の近所で「熊出没注意」の看板を見て冷や汗をかくこともありますが、日常で退屈することはなさそうです。

高校生へのメッセージ

スポーツはさまざまな関わり方ができる文化です。学校の部活動や地域のクラブで自ら実践している(きた)という人も多いでしょう。大会運営やチームスタッフとして選手の活動を支えてきた人、テレビやインターネットを介して試合を観戦しているという人もあるかと思います。そうした中で私たちは、スポーツに対して学術的な対象として関わっていくこともできます。スポーツにおいて、なぜ?どうして?と疑問に思ったことはないでしょうか。それが学問への入口となります。