
白井 智美
SHIRAI TOMOMI
外国語学部 ヨーロッパ言語学科 助教
- 学位
- 博士(言語学)(ミュンヘン大学)
- 専門分野
- ドイツ語学、言語理論
研究テーマ
ドイツ語学、言語理論
高校生に向けた研究内容の紹介
ことばが何かを「意味する」とき、そこにはどのような仕組みがあるのだろう、というのが私の研究の根底にある問いです。ことばの意味は、敬語や比喩のように、状況や話し手・聞き手によって変わることがあります。こうした「言外の意味」の理解は特に対人コミュニケーションにおいて重要になります。現在は、言外の意味を扱う分野である語用論的視点から、コミュニケーションにおける問題を減らすにはどうしたらよいかを考えています。
ゼミナール/研究室のテーマ
言外の意味のコミュニケーション
ゼミ/卒業研究の紹介
ことばは私たちの思考にどのような影響を与えるのか。このような観点から、私たちの物事の捉え方や判断の特性について考察し、思考力を高めることを目指します。ことばを表現手段としてだけでなく、「思考の手段」として意識的に使うトレーニングを通じて、問題を整理し、視点を広げて解決策を見つけ出す力を養うことができます。社会で直面するさまざまな課題に柔軟に対応できる力を身につけてもらいたいと思います。
プロフィール
京都府出身。ドイツの大学で言語学を学びました。良書との出会いで進路を決めてきました。学部生の時に池上嘉彦先生の『「する」と「なる」の言語学』を読んで言語学を学ぶことを決め、Elisabeth Leiss先生の『Artikel und Aspekt(冠詞とアスペクト)』を読んで渡独を決めました。どの選択も良いものでした、と言いたいところですが、実際には「良い選択だった」と思えるようになるまでやめることができないあきらめの悪い性格なのかもしれません。剣道部出身。散歩するのが好きです。自然の中で過ごす時間を大切にしています。
高校生へのメッセージ
ぜひ、全力でドイツ語の習得に励んで下さい。外国語を知ろうとすると否応なしに日本語に自覚的になります。ぜひ、ドイツに行って学んだドイツ語を運用してみてください。外国で生活すると否応なしに日本や、日本人であるということに自覚的になります。外国語を知ることは母語のみならず、母国そして自分自身を深く知る重要な方法の一つだと思います。ドイツ語の習得それ自体も大切な学習目標の一つですが、ドイツ語との関わりを通じて、「さすが外国語学部の卒業生」と言われるような、広く深い洞察力を身につけてください。