小林 満

KOBAYASHI MITSURU
外国語学部 ヨーロッパ言語学科 教授
学位
文学修士
専門分野
イタリア語学、イタリア文学

研究テーマ

イタリア文学における宇宙

高校生に向けた研究内容の紹介

松尾芭蕉の俳句「荒海や佐渡によこたふ天の河」や与謝蕪村の俳句「月天心(てんしん)貧しき町を通りけり」のように日本の文学にも宇宙を扱った美しい作品が存在していますが、イタリア文学はその誕生のときから「宇宙」をひとつの大きなテーマとしてきました。イタリア人が壮大な宇宙を詩や小説といった作品のなかでどのように描いてきたのかを中心に研究しています。最近はガリレオが人類の歴史上で初めて望遠鏡で覗いた宇宙の姿をどう描いたかに焦点を当てています。

ゼミナール/研究室のテーマ

日伊交流 —その実践にむけて

ゼミ/卒業研究の紹介

日本とイタリアのあいだの「架け橋」となることを目指した活動を2つの方向から行っています。 1つはイタリア語で書かれた絵本を日本語に翻訳することにチャレンジしています。翻訳の仕方を学んだうえで、毎年開催されている「いたばし国際絵本翻訳大賞」のイタリア語部門に個々の作品を応募しています。 もう1つはイタリアの都市との間で「姉妹都市」の提携をしている町に赴いて、交流の歴史を調査したり、交流イベントへの参加を企画したりしています。

プロフィール

「だって、わかんないんだもん」 退学を思いとどまるよう説得する私に投げ返されたのは、この言葉でした。もう20年も前の話です。あきらめよりも、いら立ちのほうが多く含まれていたその一言はいまでも胸に突き刺さったままです。私の学生たちへの向き合い方が本格的に変わったのは、おそらくこの一言が大きなきっかけだったのだと思います。理解できるまでとことん付き合うことを信条に最後までがんばっていくつもりです。

高校生へのメッセージ

「役に立つこと」を目指すのか、「やりたいこと」にチャレンジするのか。学修した知識やスキルを仕事に役立てるつもりで入学するのと興味や好奇心から学びに入るのとでは大きな違いがあります。たとえば、経営学を学んで起業したり気象学を学んで気象予報士を目指すのと、文学を学んで美しいことばで構築された世界に没頭するのとでは大きな違いがあるでしょう。もちろん、両者が一致するパターンもあるでしょう。いずれにせよ、一生懸命学ぶことが大切です。思い切り学んで、悔いのない人生を送ってください。