
ブルーノ ティノ エリック
BRUNO TINO ERIC
外国語学部 ヨーロッパ言語学科 准教授
- 学位
- Doctorat en etudes japonaises(日本学博士、リヨン第3大学)
- 専門分野
- 現代社会学、メディア研究、国際比較研究、文化表象論
研究テーマ
現代社会学、メディア研究、国際比較研究、文化表象論
高校生に向けた研究内容の紹介
日本の新聞報道では原子力がどのように表象されているかを研究しています。一番のきっかけは東京で原爆写真の研究をしていたときに福島原発事故が起きたことです。なぜなら、私にとって原発事故は、あるパラドックスを浮きぼりにしました。それは、原爆による被害を受けた日本、また地震大国でもある日本が、なぜ原子力を導入したのかということでした。数年間研究を重ねることで、ようやくいくつかの答えを見つけました。現在は、その研究を続けながら、報道の国際比較などを行っています。
ゼミナール/研究室のテーマ
フランスの現代社会
フランスの現代社会-1曲のプロテスト・ソングからフランスの「今」を知る
このゼミでは、フランス語圏のプロテスト・ソングを用いてフランスの現代社会を掘り下げています。プロテスト・ソングとは、社会に対しての不平不満を訴えるメッセージ性の強い楽曲のこと。まずはその歴史を学び、興味のある社会問題を題材にした楽曲をそれぞれが探していきます。
例えば刑務所やドラッグ、LGBTQ、格差社会など楽曲のテーマは幅広く、タブーにされがちな社会問題にもストレートに踏み込んだものが多いです。しかも、国民の誰もが耳にしたことがあるようなヒット曲が多いのも特徴。表現の自由を大切にするフランスらしさが表れています。
学生は楽曲を和訳しながら、字幕付きの動画作成に挑戦。そして「なぜこの曲に惹かれたか」「歌い手はどんな人か」「曲の背景にある社会問題」など、自分が選んだ楽曲についてプレゼンテーションを行います。プロテスト・ソングを通してフランスの「今」を理解することはもちろん、日本との違いや共通点、自分の立場などを改めて考えるきっかけになればと願っています。
ゼミ/卒業研究の紹介
私のゼミでは、音楽を通してフランスの社会問題を研究します。フランス革命歌であり国歌でもある「ラ・マルセイエーズ」が広まってから200年以上経った今日のフランスでも、たくさんのプロテスト・ソングが社会問題を提起しています。ゼミでは、曲を選んで歌詞を翻訳してMVの字幕作りをしたり、ウイキペディアの編集などをしたりして、その曲が提起する社会問題について研究します。
プロフィール
生まれはフランス北西部ロレーヌ地方ですが、コート・ダジュールやリヨン、レユニオン島など国内で何度も引っ越しをしてきました。そのため、フランスの多様性について皆さんにお伝えできることが沢山あります。趣味は、家で音楽を聞くことやゲーム、写真を撮ること、不動産探し、蚤の市に行くことなど多岐にわたります。
高校生へのメッセージ
「“マヨネーズ”ってフランス語なん?」「フランスの夏休みって二か月もあるの!?」
フランス語を勉強すると、意外と身近な言語でありつつも、日本とはまた違うフランスの文化に、皆さん驚きを感じると思います。異なる文化に触れることで、自分が当たり前だと思っていたことに疑問を持ち、そこから新たなアイデアを生み出すことに繋がるでしょう。また、パラドックスを発見したときに、自分なりの正解を見つけ出すことは、決まった答えのない社会の中で、皆さんにとって、社会にとっての大きな一歩になります。
フランス語を勉強すると、意外と身近な言語でありつつも、日本とはまた違うフランスの文化に、皆さん驚きを感じると思います。異なる文化に触れることで、自分が当たり前だと思っていたことに疑問を持ち、そこから新たなアイデアを生み出すことに繋がるでしょう。また、パラドックスを発見したときに、自分なりの正解を見つけ出すことは、決まった答えのない社会の中で、皆さんにとって、社会にとっての大きな一歩になります。