
研究テーマ
特定の目的のための日本語教育
高校生に向けた研究内容の紹介
日本には多くの外国人留学生がいますが、近年、スポーツを目的に留学する外国人スポーツ留学生が増えています。しかし、彼らへの日本語教育研究はあまり進んでいません。彼らが練習や試合、授業、将来のキャリアで必要とする日本語を学ぶことは重要です。私の研究では、外国人スポーツ留学生が学校生活や競技生活において直面する様々なコミュニケーション場面における日本語、将来のキャリア形成に役立つ日本語について調査しています。この研究により、具体的な日本語教育プログラムの改善や新たな支援策の提案が可能になり、スポーツ留学生の活躍の一助となることを願っています。
ゼミナール/研究室のテーマ
日本語を検証する
日本語と日本語教育-外国語としての日本語はどう見えるか?
あなたは日本語がどんな言語なのか説明できますか? このゼミでは「日本語を検証する」をテーマに、日本語をひとつの外国語として捉え、どんな特徴があるのかを多角的に研究していきます。
実際に学生が取り組む研究テーマは「日本語と韓国語の比較」や「SNSでの独特な表現」「方言を取り入れたおみやげについて」など幅広いのが特徴。たとえば、日本人は何かを断るときに「申し訳ありませんが」といった相手を気遣う“クッションワード”を使うことがありますが、海外の人には曖昧な表現と捉えられ真意が伝わらないこともあります。こういった日本特有の表現が生まれた背景には何があるのか。単なる言葉の意味だけでなく、その国の文化や習慣、言語の起源などに迫っていくのがこの研究の醍醐味といえます。
ゼミ生のなかには日本語教師を目指す人も多いですが、身近な言語について「何が難しいのか」「どういう意味を持つのか」を分析していく力はどんなビジネスをするうえでも必ず役に立ちます。あたりまえ過ぎて気付かない日本語の魅力を一緒に掘り下げてみましょう。
ゼミ/卒業研究の紹介
渡辺ゼミでは、特定の場面や目的に応じた日本語を研究しています。日本には進学や就職、ビジネス、スポーツなど、さまざまな目的で来る外国人が増えています。異なる背景を持つ人々が日本でスムーズに生活し、活躍するためには、生活に必要な日本語だけでなく、目的に応じた「特定の目的のための日本語」を学ぶことが大切です。ゼミでは、身近な日本語にフォーカスし、文献やアンケート、インタビュー調査を通じて必要な日本語を明らかにし、日本語支援の方法など社会に役立つ知見を探ります。学生たちは多角的に日本語を研究していて、過去には、J‐POPの歌詞の日本語、お笑いの日本語、関西弁、他の外国語との比較研究も行っています。日本語の新たな一面を再発見でき、異文化理解も深まります。
プロフィール
関西出身ですが、子どもの頃から自然の中で遊ぶのが大好きでした。今でも自然に触れたり海を見るとほっとして、心が落ち着きます。現在は3匹の猫と暮らし、彼らの気ままな姿に癒されながら過ごしています。休日は、授業準備や自身の研究、家の掃除や料理、まだ少し手のかかる子どもの用事に追われつつ、合間にプチ旅行やスポーツ観戦、観劇をしてリフレッシュしています。スポーツも舞台も熱いエネルギーをもらえるので、仕事への活力を養えます。
高校生へのメッセージ
皆さんにはこれからたくさんの選択肢があり、それぞれが新しい可能性につながっています。私も3人の子育てをしながら教員として学び続けてきましたが、学ぶことは自分の可能性を広げ、視野を広げてくれる大切な力です。進路や将来のことで不安になることもあるでしょうが、自分の興味に素直になり、挑戦する気持ちを大切にしてほしいと思います。一歩ずつ自分の道を進むことで、きっと皆さんにしかできない未来が見えてきます。応援しています!