
研究テーマ
日本における韓国語教育史
高校生に向けた研究内容の紹介
江戸時代、対馬藩の朝鮮語通詞は、日本と朝鮮との外交を担い、通訳や交渉役として活躍しました。彼らが学習した会話書は日本語と朝鮮語の対訳形式で書かれており、両言語の歴史的な変遷を把握することができます。さらに両国語の双方向からの影響関係に着目すれば、歴史的な事柄、文化背景にまで踏み込んだ分析が可能です。今後は、対象資料や研究範囲を広げて、当時の文学や歴史研究にも活用できるようにしたいです。
ゼミナール/研究室のテーマ
韓国の言語・社会・文化
ゼミ/卒業研究の紹介
「韓国の言語・社会・文化」をテーマとし、文献探索を通じて収集した文献を読み、自分の意見をまとめてプレゼンテーションすることから始まります。例えば、政治・経済・教育システムなどの社会一般、生活様式と自然生態、言語・文学・音楽・美術や宗教・価値観・風習・伝統などの文化全般に関するテーマを挙げられます。次の段階として、全体討論を通じて理解を深めてレポートを修正し、最終的にはゼミ論文にまとめます。
プロフィール
韓国生まれ・韓国育ちの私ですが、2000年に日韓対照研究のため渡日。京都で5年間の留学生活を経て、2005年に博士(文学、京都大学)号を取得。その後の一年間は、神戸で講師として韓国語を教えました。2007年からは京都に戻って、現在まで本学で勤務しています。私にとって京都は、いわば教育と研究生活の源です。
高校生へのメッセージ
韓国語を学ぶということは、単なる言語習得にとどまらず、自分の世界を広げ、深い理解を得るための手段です。自分自身の好奇心を大切にし、失敗を恐れず、柔軟に考えながら挑戦し続けてください。一歩ずつ進んでいるうちに、韓国地域専門家という最終的な目標に近づく自分を発見できるはずです。確実に成長していくためには、言語の学習のみならず、その背景にある歴史や文化の学習もとても重要です。ぜひチャレンジしてみてください。