
加野 まきみ
KANO MAKIMI
文化学部 京都文化学科 教授
- 学位
- 博士(言語文化学)
- 専門分野
- 英語学、コーパス言語学、辞書学、異文化コミュニケーション論、多読学習法
研究テーマ
コーパスでことばの意味や用法の変化を観察・分析する
高校生に向けた研究内容の紹介
コーパスと呼ばれる大規模な言語データベースを使って、主に英語の語彙の意味や語法などの用例を収集・分析しています。例えば、新しく日本語から英語に入って来た語が、時間が経つにつれ、英語の中でどのように変化し、定着していくのかを調査します。また、膨大な言語データの分析により、これまで明らかにされていなかった語の使い方や意味を見出すことができます。それらの発見を英語辞書に反映させるために、辞書の改訂にも取り組んでいます。
ゼミ/卒業研究の紹介
私のゼミは「ことば」を客観的に分析し、そこにどのような文化的特徴が反映されているのかを見出すことを目的としています。コミュニケーションスタイル、丁寧さの表し方、比喩表現、ことわざなど、言語のあらゆる側面に、そのことばが話される文化が大きく関わっています。多様性や新しい価値観にも注目し、ことばを通して文化の「今」を浮き彫りにします。様々なことばの分析ツールを使用し、コーパス言語学的な手法での分析方法を学びます。学生は自ら選んだ「ことば」に関するテーマについて調査し、発表を行い、論文を執筆します。
プロフィール
小さい頃から辞書が大好きで、英語の辞書はもちろんのこと、ドイツ語、スペイン語、タイ語などいろんな言語の辞書や、なにかに特化した辞書(オノマトペ辞典やスラング辞典)などをたくさん持っています。スマートフォンの中には常時50種類以上の辞書アプリが入っています。旅が好きで、時間があれば飛行機に乗って海外へ出かけていきます。ヨーロッパの古い町並みを見ながら、その土地のものを飲んで食べて過ごしたり、東南アジアの雑多な路地に迷い込んで探索したりするが大好きです。
高校生へのメッセージ
大学生というのは、自分の時間の使い方を自分で自由に決められる、とても自由な存在です。この貴重な期間に、ぜひ留学に挑戦してみてください。言葉の壁や経済的な面などで、不安なこともあるかもしれませんが、異文化の中で生活し、さまざまな価値観に触れることで、視野が広がるだけでなく、大きな自信を得ることができます。私も学生時代に留学したことで、強く興味惹かれるものに出会い、それを活かした職業に就くことができました。みなさんも,自分の目標に合った留学を実現させましょう。