石川 登志雄

ISHIKAWA TOSHIO
文化学部 京都文化学科 教授
学位
学士(京都大学)
専門分野
京都寺院史、文化財学

研究テーマ

京都の大規模寺院における総合的文化財管理のためのデータベース構築

高校生に向けた研究内容の紹介

京都には天台宗・真言宗を始めとして全国規模での総本山・大本山と呼ばれる大規模な寺院が数多く存在します。それらの寺院には日本の歴史や文化を研究するうえで重要な資料となるおびただしい文化財が伝来し、所有者や博物館等で公開が行われています。研究では平安時代から明治時代に至る絵画・彫刻・工芸品・書跡・古文書や建造物などの文化財を種類(ジャンル)ごとに整理し、時代や名称・内容などの詳細な目録を作成し高精細デジタル画像を入れた文化財の総合的管理データベース構築の研究をしています。

現在制作中の妙法院・三十三間堂総合文化財データベースの検索画面

ゼミナール/研究室のテーマ

京都の宗教(寺社)の歴史文化・文化財・観光を総合的に考察する

ゼミ/卒業研究の紹介

京都文化の基底には、古代以来の古社寺の文化、すなわち宗教文化があります。国宝や重要文化財などの美術工芸品や建造物、日本を代表する芸能や祭礼も、その源には宗教と切っても切れない関係にあります。
ゼミでは「京都の宗教(寺院)と文化財の過去・現在・未来を総合的に考える-」をテーマに、京都らしい特色のある寺院に伝来する文化財に現場において見て触れ、調査を行い、「文化財は未来からの贈り物」というコンセプトのもとに、現在から未来にわたる京都文化の継承はいかにあるべきかを考察します。

プロフィール

出身は茨城県土浦です。子供の頃から古いものが好きで、大学に行くなら日本の歴史と文化の中心である京都と、親に内緒で中学生の頃から決めていました。大学では日本中世史を専攻し、暇を見つけては京都の寺社の文化財めぐりや博物館見学の日々でした。 趣味は旅行です。毎年夏の信州、冬の沖縄に長期滞在し、地元の人でも一部しか知らないような寺社・古跡を隈なく巡るのが楽しみです。大学の授業のない日は、実益と趣味(道楽?)を兼ねて、毎週のように京都の有名寺院の文化財調査を続けています。

高校生へのメッセージ

京都は封鎖的で住みにくい街だと言われることがありますが、自分の体験からはそんなことはないと感じます。大学時代の一時期京都の大学に進学し住むことは、他の都市の大学では出来ない独自の体験ができます。大都市でありならが威圧的ではなく、意外と自分と等身大の街の姿をしています。歴史・文化・観光を学び、また将来それらの関連の仕事に就きたいのなら京都で大学生活を送ることをおススメします。ボクはと言えば、今では京都の歴史・文化・観光の深みにどっぷりと浸かっています。