研究テーマ
アメリカ文学
高校生に向けた研究内容の紹介
現代アメリカ南部の女性作家の文学作品を研究しています。南部は、南北戦争の敗北からの再建や奴隷制度とその後の人種問題の歴史の中で独特の文化を築いた地域ですが、そのような歴史の表舞台に立つことのなかった女性たちによる文学を研究対象にしています。そこから、女性作家独自の視点というものはあるのだろうか、女性にとって小説を書くこと、文学をとおして世界と関わっていくとはどういうことなのか、といったことを考えています。
ゼミナール/研究室のテーマ
アメリカと日本の現代文学研究
[文学作品による文化研究]
1本の映画を教材にそこに描かれている文化を多角的に考察
小説や映画などの文学作品は、異文化理解を深めるための有益なツール。作品を通して、その舞台となる地域や時代の生活様式、思想、社会背景といった文化に触れることができるからです。大切なのは、それらを「知る」だけで終わらず、作品に描かれている人間の普遍的な問題を自分のこととしてとらえ、行動に結びつける力を養うこと。そのためには、他者の意見を聞いたり、ディスカッションしたりすることが必要です。2年次では、1本の映画作品を教材として、さまざまな角度から考察。班ごとに設定したテーマに沿って関連資料の調査・分析を行い、研究成果を発表します。文化を学ぶことは、想像力を鍛えること。そこから、真の理解力や行動力も磨いていけるはずです。
ゼミ/卒業研究の紹介
アメリカ文学を中心とした文学作品を研究するゼミです。まずは、自分の面白いと思った、好きな作品(小説や映画など)を取り上げて、その背景や作品世界を分析・考察し、ゼミの友人との議論を通して、文学作品を研究する力を身につけることを目指します。文学を読み解き、研究することによって、人間を取り巻く外界と人間の心の世界についての自分なりの視座を持てるようになることを期待しています。
プロフィール
長年、京都に暮らしています。年々歳々、四季折々の伝統行事に興味が深まってきました。町のどこからでも山が見えるのは貴重な風景だと思いながら散歩を楽しんでます。
高校生へのメッセージ
「読書」は、もっとも手軽にできる、それでいてとても奥の深い異文化体験です。私たちが体験できる現実世界は時間的にも空間的にも限りがありますが、書物の世界は果てしない時空の広がりを持っています。自由な時間の多い学生時代には、できるだけ多くの(できれば紙の)本を読んで、知見を広め、思考を深め、豊かな感受性を養ってください。