井㞍 香代子

IJIRI KAYOKO
文化学部 国際文化学科 教授
学位
文学修士
専門分野
スペイン語圏の文学

研究テーマ

スペイン語ハイク

高校生に向けた研究内容の紹介

スペイン語圏の文学と日本の詩歌の交流関係について調べています。俳句は現在、100を超える国や地域で、多様な言語で詠まれています。俳句だけではなく、俳文、俳画、連句などの俳文芸も広く普及しています。スペイン語圏でも、スペイン、アルゼンチン、メキシコなど20カ国ほどで実作されており、地域固有の自然や文化を映し出す季語、独特な句会活動などが魅力的です。今後、俳句は地球規模で文化交流ツールになっていくでしょう。

ゼミナール/研究室のテーマ

世界遺産の光と影(スペイン・ラテンアメリカを中心に)

[日本とラテンアメリカ:詩による交流をめざして]
ラテンアメリカで大人気の日本の俳句。その背景や理由とは

日本を代表する文芸である「俳句」。実は、メキシコやアルゼンチンなどのスペイン語圏でも、俳句が普及していることを知っていますか。 スペイン語で俳句を詠む学会が開催されていたり、アルゼンチンでは子どもに俳句を教えていたりと、多くの人から人気を集めているのです。このゼミでは、なぜ日本の俳句が日本から離れた地球の裏側で広まったのか、その歴史や背景をひも解くほか、ラテンアメリカを軸に、学生それぞれが興味あるテーマに向かって学びを深めていく個人研究も展開しています。世界遺産について研究したり、サッカーが好きな学生が、スポーツが盛んな理由を追究したりと、テーマもです。今、当たり前のように存在している文化も、長い時間や歴史を経て形成されてきたもの。そのことを理解すると、ものの見え方が大きく変わってきますよ。

ゼミ/卒業研究の紹介

現在、スペインには50件、ラテンアメリカ、カリブ海地域にはスペイン語圏だけで123件の世界遺産が登録されています。まず、世界遺産条約や登録申請をめぐる状況、危機遺産などの基礎知識を共有します。次に、各学生が選んだスペイン語圏の世界遺産について調べ、発表、議論、レポート作成を通じて、各メンバーの調査対象を取り巻く状況をゼミ全体で理解を深め、今後の展望を探ります。

プロフィール

福岡県北九州市出身。学生時代にスペインに留学。スペイン語詩に魅了され大学院に進学。本学着任後、学外研究員として二人の子連れでアルゼンチンに赴任し、スペイン語ハイクとサッカーにはまり現在に至ります。また、五七五、七七、五七五、、、と句をつなげていく「連句」を実作し、京都府連句協会の運営、海外への紹介、小中学校での出張授業も楽しんでいます。

高校生へのメッセージ

大学に入ったら単位を取ることも大事ですが、「面白い!」と思える科目を探して下さい。専門科目でも共通科目でも、講義でも語学でも実習でも、「これだ!」と感じる分野が見つかったら、とことん追求してみて下さい。そんな学生さんには教員も次々に新しい引き出しを開けて、未知の世界を紹介していくことができます。大学の醍醐味を味わって下さい。