中井 透

NAKAI TORU
経営学部 マネジメント学科 教授
学位
博士(マネジメント)
専門分野
中小企業経営、財務管理、スタートアップ

研究テーマ

日本には会社が400万社ほど存在しますが、そのうちの99.7%は中小企業です。私はこの中小企業の「事業承継(社長のバトンタッチ)」と「資金マネジメント(おカネの管理)」について研究しています。

高校生に向けた研究内容の紹介

陸上競技のリレーや駅伝を見ていると、前の走者と次の走者との間でのバトンやタスキの受け渡しがとても大切なことが分かります。この受け渡しが上手くいかないと、これまで頑張ってきた実績が台無しになることも起こり得ます。
会社でも、前の社長から次の社長へバトンが継がれますが、どうしたら上手くつながるかを考えることは会社が長生きするために必要不可欠で、日本の経済にとっても重要なことなのです。

起業家精神と事業計画-京都の老舗「松栄堂」向けの販売戦略を提案
サプライチェーンの視点からの商品開発

「松栄堂×中井ゼミ13期生」の研究発表会の様子。実際の企業をリサーチし、課題の発見から新たなビジネスプランの提案までを行う。提案する企業はメーカーや百貨店など毎年変わり、ゼミにはさまざまな知見が蓄積される。

「ビジネスを創る力」を実践形式で身に付ける

新たなビジネスを創り出すことを研究テーマとするゼミです。学生は各人が起業家になったつもりで「企業を創り、成長させる」具体的な方法を学びます。
活動は基本的に全て実践形式で行い、グループに分かれて疑似的に企業を経営するビジネスゲーム演習や、京都の老舗企業などと組んで、経営陣に向けてビジネスプランを提案します。
そして卒業論文では学生自らが独自の事業戦略をまとめ発表します。

研究発表会ではグループごとに資料を作成。半年間の調査の成果が詰まっている。

ゼミナール/研究室のテーマ

ベンチャー精神と経営計画

経営計画の立案と策定をテーマとして研究を進め、実践的経営学の修得と、それを背景とした即戦力たりうる人材の育成に力を注いでいます。学生自身がベンチャー精神を発揮して新しいビジネスを考え、それを成長させるための経営計画を作成し、卒業研究へとつなげます。

ゼミ/卒業研究の紹介

ゼミでは、中小企業の中でも特に新しくできた企業(スタートアップ)を念頭に置いて、経営のあり方や経営計画の立て方について、たくさんの事例にも触れながら調査・研究を行っています。加えて、中小企業の経営者が抱える経営上の問題を学生の視点で解決していくプロジェクトを実施して企業に出向いて発表しています。
ゼミは研究を通した人間形成の場だと思っているので、より良い社会人になるための人間教育に最大の力と時間を注いでいます。

プロフィール

高校時代に一年間ミシガン州、大学教員になって一年間カリフォルニア州に住んでいました。気候が全く違うアメリカの2つの州で多くの人に出会い、色んな価値観に触れました。真の意味での多様性を尊重する姿勢は、特に高校時代の留学で身に付いたと思っています。 中学・高校・大学と野球部に在籍して、大学では日本代表(準硬式)に2度選ばれたことがありますが、もう、遠い昔の話です。

高校生へのメッセージ

京都産業大学の学生になれば、大学に対して愛着を持ってください。経営学部で学んでいることを誇りに感じてください。そうすれば、あなたの学生生活はより充実したものになるはずです。そのために、在学中の4年間、京都産業大学が有する図書館、コモンズ、食堂、体育館などの資源をフル活用してください。我々教員も、本学が有する資源の一つですから、接する機会を多く持つよう、積極的に話しかけたり質問したりしてください。