教育支援研究開発センターでは、様々な準正課活動や正課外活動に取り組む学生の成長や学習成果を可視化することを目的として、成長実感調査を実施しています。
本調査は、学生の成長実感や周囲からの関わりが学生エンゲージメントにどのような影響を与えているのかを把握し、その変化やプロセスを可視化する取り組みです。また、調査結果を学生へフィードバックする方法やフィードバックシートの改善についても、学生とともに検討を進める学生参画型の取り組みであることが特徴です。
成長実感調査は、7つの成長実感を測定する尺度に加え、周囲からの関与尺度、学生生活満足感尺度、健康習慣尺度、学生育成目標尺度などから構成されています。

成長実感調査は、2025年度にF工房が養成する学生ファシリテータ(学ファシ)15期から導入しました。活動開始時、研修終了時、1年間の活動終了時の計3回調査を実施し、成長実感の変化を可視化したフィードバックシートを返却してきました。
一方で、フィードバックシートを返却しているものの、学生が結果をどのように理解しているのか、また実際に結果を見ながら自身の活動を振り返る機会が十分に確保されているのかという課題もありました。
そこで2026年度の学ファシ16期では、活動終了日に全員が参加するイベントを実施し、フィードバックシートの見方や結果の捉え方について説明を行いました。さらに、それぞれの結果をもとに自身の活動を振り返り、学生同士で感想や気づきを共有する機会を設けました。

成長実感調査の実施からフィードバックシート返却までには、データの収集や分析、個別のフィードバックシート作成などに時間を要するため、即時に結果を返却することが難しいという課題があります。
また、仮にアプリ等を用いて即時フィードバックを実現したとしても、学生が結果を十分に理解しないまま読み流してしまう可能性も考えられます。そのため、結果を返却するだけでなく、学生自身が結果を読み解き、省察につなげる機会をどのように設計するかが重要になります。
こうした課題に対して、教育支援研究開発センターではこれまでも質問紙一体型自計式フィードバックシートの開発や改良に取り組んできました。2026年2月28日に開催された大学コンソーシアム京都「第31回FD・SDフォーラム」では、質問紙一体型自計式フィードバックシートの開発と実践について発表を行いました。
質問紙一体型自計式フィードバックシートは、学生自身がその場で結果を集計しながら振り返ることができるため、実施が簡便であることに加え、即時のフィードバックや結果理解の促進が期待されています。

今後は、質問紙一体型自計式フィードバックシートを含め、どのような実施方法や返却方法が準正課活動をする学生の成果可視化や成長実感の向上につながるのかについて、教・職・学協働型FDの取り組みとして引き続き検討していきます。
教・職・学協働型FDを行う CERADES Mates
・梶浦 真琴さん (文化学部4年次生)
・笹中 紳之介氏 (2026年文化学部卒)
・伊藤 未侑氏 (2026年文化学部卒)