2026.09.08

迷ったら、GO!滋賀県立水口東高校「甲賀探究」のアントレプレナーシップ講演会に学生・教員が登壇。

9月3日、滋賀県立水口東高校1年生の探究学習「甲賀探究」の一環として、アントレプレナーシップ講演会が開催されました。ステージに立ったのは、京都産業大学の学生3人です。高校時代、何を考えていたのか。大学で、何に夢中になっているのか。 探究は、その後の挑戦にどうつながったのか。学生たちは、迷ったことや失敗したことも交えながら、自分の言葉で語りました。後半には、アントレプレナーシップ学環の伊藤慎一郎准教授が、探究を行動へ変えるアントレプレナーシップについて講義しました。

探究が、今につながる

「高校での探究も、大学での学びも、ビジネスも同じだと思います」
最初に登壇したのは、アントレプレナーシップ学環1年次の東田蒼人さんです。
起業家をめざす東田さんは、現在、新しいビジネスの開発に挑戦中です。まず現地へ行く。困っていることを聞く。それから必要なものを作り、小さく試す。実際に動いて振り返ったとき、それが高校で経験した探究と同じ進め方だったことに気づいたといいます。

「なんか気になる」を、行動に変える

続いて登壇したのは、国際関係学部4年次の長内里緒さんです。
「ちょっと面白そう」「やってみたい」。長内さんは、その気持ちを行動に変えてきました。ボランティア、社会課題、ビジネスプランコンテスト。海外に関心を持てば、自分でチケットを取り、現地へ向かう。
動いてみると、「思っていたことと違う」「なぜ?」が生まれます。経験を重ねるうちに、別々だった興味がつながり、自分が本当に取り組みたいことが見えてきました。
「できるから動いたのではなく、動いたからできるようになりました」
「『なんか気になる』を、『やってみる』に変えてほしい」
長内さんは、小さな行動の積み重ねが、自分を大きく変えたと伝えました。

行動した分だけ、次の可能性が増える

最後に登壇したのは、現代社会学部4年次の森本大智さんです。
ステージで堂々と自分の経験を語る森本さん。しかし、以前は人前で話すことも、新しいことに挑戦することも苦手だったと振り返ります。
大学では、学部の学びに加え、学外活動にも挑戦しました。そこでチャンスをつかみ、渡米。シリコンバレーでの長期インターンシップに飛び込みます。
しかし、現地では思うように動けません。そのとき、投げかけられた言葉があります。
「あなたは、失敗を恐れすぎて、何もしていない」
厳しい一言でした。しかし、その言葉をきっかけに、森本さんは動き始めました。帰国後には、ビジネスを本格始動。
「失敗を恐れずに動けば、経験も可能性も増えます」
森本さんは、自身の変化を通して、一歩踏み出すことが「次」を生み出すと伝えました。

高校生からの問いで、対話が動き出す

学生3人による講演が終わると、伊藤准教授を交えた対談が始まりました。
会場から、質問が投げかけられます。
「大学生活で、最も印象に残っている出来事は何ですか」
「ビジネスコンテストでは、何を大切にしましたか」
学生たちは、成功した話だけを並べません。コンテストで審査員から厳しい質問を受け、ビジネスの難しさを知ったこと。自分の考えだけで答えを作らず、困っている当事者に直接会い、話を聞くことが重要だったこと。動いた先で新しい人とつながり、新たな考えや次の挑戦が生まれたこと。
学生たちの話から見えてきたのは、動きながら自分の道を探していく、等身大の大学生の姿でした。

舞台を降りても、対話は終わらない

休憩時間になると、生徒たちが学生の周りに集まりました。大学では、どのように学んでいるのか。
海外へ行って、何を感じたのか。 挑戦するとき、不安はなかったのか。気になったことを、自分の言葉で直接尋ねる。それも探究です。
学生たちも、迷ったことや失敗したことを隠さず、自分の経験をもとに率直に答えました。
少し前まで、自分たちと同じ高校生だった大学生。その言葉を聞くうちに、「ステージの上の人」は、少しずつ身近な存在になっていきました。

誰もが創造的。迷ったらGO!

後半は、伊藤准教授がアントレプレナーシップについて講義しました。
誰もが、創造的になれます。大切なのは、目の前の人をよく見て、困っていることを知り、アイデアを形にすること。これが、デザイン思考の出発点です。
一人では難しいことも、チームならできる。早めに試し、うまくいかなければ、そこから学ぶ。
面白がろう。ワクワクしよう。そして、迷ったら行動しよう。
「迷ったらGO!」
探究は、その一歩から動き始めます。

講演会の最後は、生徒からの感謝の言葉で締めくくられました。
問いを手に、教室の外へ。自分で考え、仲間と動き、まだない答えをつくっていく。
その先に何が待っているのかは、まだ分かりません。だから、ワクワクする。
水口東高校の生徒たちの探究は、いよいよここから始まります。

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